全世界の現在のユダヤ人口は1400万人ぐらいですが、イスラエルとアメリカにそれぞれ600万人ぐらい住んでおり、他の国にはわずかずつしかいません。従って今後ユダヤ人がどうなっていくのかを考えるには、この二つの国を見ていけば良いわけです。
建国(1948年)当初のイスラエルは、ホロコースト(大虐殺)されたということで世界中の同情を集めていました。ところが最近のイスラエルは、周辺諸国を占領して現地人を虐待しています。
ガザ地区ではパレスチナ人を狭い地域に閉じ込めて、時々住宅密集地域に砲弾を撃ち込んでいます。シリア領だったゴラン高原を占領し併合して、ユダヤ人を送り込んで開拓しています。このようなことから、世界中がイスラエルに冷たい目を向けるようになってきました。
周辺のイスラム諸国と敵対関係にあるので、イスラエルは無理して軍備を強化しています。常備兵力は17万人ですが、これは戦前の日本とほぼ同じです。昭和初期の日本の人口は現在のイスラエル(800万人)の10倍だったので、「戦前の日本は軍国主義だった」というのであれば、今のイスラエルを何と言ったら良いのでしょう。
イスラエルの軍事費はGDPの約10%ですが、今の日本が1%でアメリカは4%です。大正から昭和初期の日本も4%でした。イスラエルの軍事費の異常さがわかります。
この軍事費をねん出するため、イスラエルの税金は異常に高いです。一般庶民でさえ50%の所得税を負担しています。イスラエルの一人当たりGDPは日本と同じぐらいなので、その厳しさが分かると思います。消費税も高いです。それでも足りないので、不足分をアメリカが援助しています。アメリカは資金援助だけでなく、先端軍事技術も供与しています。
世界中の国は、アメリカがイスラエルを支えていることを知っているので、イスラエルに手を出しません。もしもアメリカがイスラエルを見放すそぶりを見せれば、周辺諸国はまた攻め込んでくるでしょう。今のイスラエル軍は強いので、イスラム諸国の軍隊を打ち負かすことが出来るかもしれませんが、その後財政が持たないでしょう。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる