昨年あたりから、アメリカ政府は支那に対して、アメリカの知的財産権の詐取や不公正な貿易取引を中止することを求めて、高圧的な態度をとっています。これは単なる貿易上の争いではなく、軍事技術を詐取して軍事力を強化しアメリカの地位を脅かすようになった支那を屈服させるのが目的です。
ペンス副大統領の演説では、「支那が経済的に豊かになれば自由な社会になると思ったが、これは間違いだった」ということも理由に挙げています。これは単なる外交上の言葉ではなく、アメリカの本音です。アメリカは支那を理解もせずに勝手に善意に誤解して、経済や技術の分野で支援していましたが、やっとのことで「おかしい」と感づいたわけです。
この誤解の根底には、「やがては支那にもキリスト教が根付く」という期待がありました。やはりアメリカは、外国をキリスト教の視点から見るのです。視点がキリスト教であっても、状況をきちんと理解しているのであればまだましなのですが、実際は一般信者の感情的な傾向に政府が振り回されています。そして、国家のエネルギーを浪費しています。こういうことが次第に分かってきて、私は「アメリカは大丈夫かな」と疑問を持つようになりました。
アメリカは独立して国家体制を作る時に、古代ローマを参考にしています。例えば、上院をSenateと呼んでいますが、これは古代ローマの元老院Senatusを見習ったもので、イギリスの貴族院Upper houseをモデルにしたわけではありません。
確かに古代ローマとアメリカとは共通点があります。強大な軍事力を持ち、国民は愛国心に溢れています。上目使いに相手を見るという卑屈なところもありません。しかし結局、アメリカはローマの真似は出来ませんでした。
ローマは、交通網を整備し領土内の治安を守るという、どの民族にも共通するメリットを支配下の諸民族に提供して、彼らの信頼を得ました。宗教という民族によって違いのあるものは、各民族の好きにさせていました。
ところがアメリカは最初から、キリスト教という特殊な宗教を自分たちの都合の良いように解釈し、それを諸民族に押し付けました。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる