聖書は、「大戦争や天変地異などのメチャクチャな状態に人類が陥った後に救い主が現れ、生き残った全員が神が全能であることを信じるようになる」と予言しています。
聖書の予言は、四段階になっています。
第一段階 イスラエル国家ができる
第二段階 ロシアを主力とする大軍がイスラエルに攻め込むが、敗退する
第三段階 天変地異と核戦争等によって世界がメチャクチャになり、多くの人間が死ぬ
第四段階 神の計画が成就する。つまり救い主が現れ、生き残った全ての人間は神が全能であることを本心から認めるようになる
現在の世界は、第一段階が完了し、第二段階に向かって進んでいます。1948年にイスラエルが建国され周辺イスラム諸国の攻撃をはね返して独立を全うした時、アメリカのキリスト教福音派(選書に書かれていることは全て本当だと信じている人たち)は、聖書の予言は本当だったと感激しました。
さらに1967年の第三次中東戦争では、イスラエルはゴラン高原を占領して領土を増やし、エルサレム全市を編入し、さらにヨルダン川西岸とガザ地区を実効支配しました。イスラエル国家の基礎が安定したのです。
イスラエル国家は現在、聖書の予言の実現に向かって邁進しています。それを見たアメリカのキリスト教福音派たちも、イスラエル国家を援助して、聖書の預言が実現するように手助けをしたい、と考えました。そこでイスラエルの政府とアメリカのキリスト教福音派が協力して、アメリカの外交を親イスラエルの方向に持って行っているのです。
アメリカがイスラエルをえこひいきしても、経済的にも軍事的にもアメリカの国益にはなりません。従って宗教の視点を欠落させたまま、アメリカと中東の関係を「国益」という視点から分析しても、何も分かりません。
世界史上の事件は宗教的な事情が背景にありますが、特にアメリカはその傾向がはなはだしいです。黒人を奴隷にしたのも、日米が戦争をしたのも、トランプ大統領が現れたのも、キリスト教が大きく影響しています。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる
コメント
こんばんは。
宗教的な事情が背景にあるとは思っていましたが、明快に書かれていることに感激しております。ひと続きのシリーズを最初からじっくりと読ませていただきます。
特に「ユダヤ人はなぜ優秀なのか」は注目したいと思います。
貴重な記事をありがとうございます。