私の周囲にユダヤ人がいないので、なぜユダヤ人が嫌われるのか、その理由が良く分かりません。色々な文献を読んでみた結果、なんとなく納得できることを書いてある本を見つけました。
ヒレア・ベロック(1870~1953)というフランス系イギリス人の作家が書いた『ユダヤ人』という本です。この本は、第一次世界大戦(1914~1918)とロシア革命(1917)の直後の1922年に書かれました。そしてこの本の中で、来るべきナチスのユダヤ人虐殺を予言しています。
ベロックは、ユダヤ人が嫌われる原因として、ユダヤ人の性格をまず挙げています。ユダヤ人は秘密主義で、なんでも隠そうとするそうです。またユダヤ人は誰でも優越感を抱き、それを人に隠そうとしないであからさまに示す、というのです。
ユダヤ人は祖国を持たないので、愛国心とか国民感情を理解できず、そういう気持ちを憎んでいるというのです。だから先進国の愛国心を持った国民に嫌われるわけです。ユダヤ人がキリスト教を信仰せず、金貸しをするなどキリスト教の伝統と相いれないのも、嫌われた理由のひとつです。
ロシア革命を契機にして、ユダヤ人はさらに嫌われるようになりました。ロシア革命を起こしたのがユダヤ人だということは西欧諸国では承知の事実だったのに、革命の指導者はその事実を隠そうとしました。
ロンドンに来た革命政府の通商代表部のメンバーにリトヴィノフというロシア名前の人物がいましたが、彼はトロツキーの義兄弟のユダヤ人だったということも、次第に分かってきました。
ロシア革命では非常に残虐なことが行われたので、その指導者にユダヤ人が多かったということが分かった途端に、西欧人のユダヤ人を見る目が変わりました。また革命の犠牲者から財産を奪ったのもユダヤ人でした。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる