今、ものすごい勢いで世界が変化しています。昨年起きたことだけを取り上げても、欧州への難民大量流入とそれに反対する排外主義の高まり、イギリスのEU離脱、トランプさんのアメリカ大統領選出と大事件が次々と起きています。
少し前までは、世界を均一なものと考えるグローバルな視点が支配的でした。これに反対し自国を優先する勢力を、マスコミは「極右」というレッテルを張っていました。ところがこのようなマスコミの「リベラル」な態度に対する積もり積もった不満が、大爆発したのです。
日本はいまだに「リベラル」派の力が強いですが、一方で、外国人労働者問題などで、少しずつ反発が強まっています。日本のリベラル派は、「国家が力を持つと悪いことをする」と考えて国家の存在をそのものを否定するのが特徴です。軍事力の増強したら国家が強くなるから反対するのであって、国民をどう守るか、という問題まで考えが及びません。
リベラルな主張に反対しはじめているのは、欧米や日本といった先進国の人たちです。それは、先進国の一般人がリベラルな考え方によって被害を受けるからです。
欧米人は「自由」という考え方によって、日本人は「誠」という考え方によって、それぞれの国を近代化し、豊かで安定した社会を築きました。
ところがリベラルな考え方は、このような優れた伝統を持った民族もそうではない民族も同じに扱います。そして途上国から来た移民が社会に混入することによって自分たちの文化が壊され、社会のレベルが下がってしまうのです。リベラル派に対する反対の根底には、このような恐怖感があります。
本書は昨年起きた大事件の前に出版されましたが、リベラルな考え方が日本に危機をもたらす、ということを書いています。
価格 500円
発売開始 2016年4月