旧約聖書を読むと、神はユダヤ人を特別扱いしていることが分かります。ユダヤ人が他の民族と戦争をする時には、神は敵の弱点をユダヤ人に教えて勝たせ、勝った後は敵の民族を皆殺しにするように命じたりしています。そうかと思えば、ユダヤ人を悲惨な目に遭わせたりします。特別に目をかけている民族ですから、スパルタ教育を施しているのです。
ユダヤ教はユダヤ人の間で興った宗教ですから、その神様はもともとユダヤ人だけの神様だったのでしょう。しかし旧約聖書はそのような立場をとっておらず、神様は全ての人間の神様だ、としています。その一方で旧約聖書は、「神はユダヤ人を自分の民に選んだ」とも言っています。
旧約聖書の「申命記」には、「神がユダヤ人を自分の民に選んだのは、ユダヤ人の人口が少なく、弱かったからだ」と書いています。ペルシャ人やエジプト人などは数が多く勢力があるので、彼らが繁栄しても彼らが自力で成し遂げたのであって神が助けたためだとは、誰も考えません。
ユダヤ人のような頑固で弱小な民族に目をかけてやれば、誰でも彼らが神によって守られていることが分かるはずです。つまり、神が確かに存在していることを証明する道具として、ユダヤ人が使われているわけです。
ヤハウェ(ユダヤ教やキリスト教の神様)は、日本人が考えている神様とはまるで違います。日本人は神様を、えこひいきせずひたすら人間のことを思っている慈悲深い方だと理解しています。ところがヤハウェは、自分のことを最優先しています。
ヤハウェ神は、自分が全能であり確かに実在している事を証明するために、ユダヤ人をえこひいきしたり、逆に極端に悲惨な目に遭わせたりすることを平気でやります。ヤハウェは、自分のやりたいようにやるので、人間がヤハウェに願い事をしても聞き届けて頂けるとは限りません。そこで人間としては諦めて、「神様のなさることはすべて正しい」と受け入れるしかありません。
神様のやることに不平を言わずに素直に従っていれば、神様はその者を最終的に幸せにしてくれるはずだ、というのがユダヤ教やキリスト教の考え方です。実際に教会では、牧師が「神様のなさることを全て受け入れるのが正しい態度だ」と説教をしています。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる