第一次世界大戦では、金属・食料など様々な物資が戦争のために大量に使われる一方、その生産量や輸入量が減ったために価格が高騰しました。ユダヤ人がこれらの物資の流通を支配していたために、一般の西欧人が物資の不足に悩んでいる時に、ユダヤ人はそれで大儲けしていたのです。第一次世界大戦の時に、一般の西欧人はその経済的からくりに気がつき、ユダヤ人をさらに嫌いになりました。
一般の西洋人がますますユダヤ人を嫌いになるのを見て、ベロックはやがて西欧でユダヤ人の大迫害が起きるのではないかと予測をしました。1922年のことで、実際にナチスがユダヤ人を殺すより20年近く前のことです。
ドイツではさらに問題が複雑でした。ドイツは強く、多くの国民はまさか第一次大戦で敗けるとは思っていませんでした。ところが意外にも負けてしまったので、人々はその原因を探しました。そして、ドイツに住んでいるユダヤ人たちが陰謀を企んでドイツが負けるように仕向けたのだ、という結論を出しました。
ナチス・ドイツはユダヤ人を嫌いましたが、当初は領土から追い出そうとしただけで、殺すことまでは考えていませんでした。ところが外国もユダヤ人を嫌い、受け入れしようとはしませんでした。リトアニア領事だった杉原千畝は行き所のないユダヤ人にビザを発行して数千人の命を救いました。この事実の裏を考えると、ヨーロッパのどこの国もビザを発行して彼らの命を助けようとしなかったということです。
引き取り手がないので、ナチス・ドイツは仕方なく、占領したポーランド内のアウシュビッツなどに収容所を作りました。そこにはユダヤ人以外の犯罪者も収容しました。ポーランドに収容所を作ったのは、ポーランドにはユダヤ人が非常に多かったので(およそ350万人)、その地に作るのが合理的だったからです。
収容所に入るユダヤ人がどんどん増えるのに引き取り手がないものだから、彼らの扱いに困ってとうとうナチス・ドイツはユダヤ人を殺すことにしたわけです。
このような事実を見ると、第二次世界大戦中にユダヤ人を殺したのは直接的にはドイツ人ですが、本当は欧米人みんなでユダヤ人を殺したというのが、より真実に近いようです。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる