ヤハウェの神(ユダヤ教とキリスト教の神)は、自分が全能であることを人間に知らしめようとしました。このためにユダヤ人を使うことにしましたが、この件は昨日までに説明しました。また神は、同じ目的のために聖書をも使おうとしました。これを今から説明します。
旧約聖書には、ユダヤの歴史が書かれています。ユダヤ人が神の言いつけを守った時は戦争に勝って良い思いをするのですが、背いた時は、神はひどい罰をユダヤ人に下しました。このような記載から、神が万能であることを読者が理解できるようになっています。
聖書は、歴史書であると同時に予言書です。聖書の記述の中には、預言者が神の啓示を受けて未来を予言する内容が含まれています。例えば、ダニエルという預言者の予言が旧約聖書に書かれています。「預言」は神の言葉を人に伝えることで、「予言」は未来に起きることを告げることです。ダニエルという神の言葉を人々に告げる役目の男が、未来を予言したということです。
ダニエルは新バビロニア王国に強制的に連れて行かれたユダヤ人でしたが、非常に聡明だったのでネブカドネザル2世という王様に可愛がられました。この王様が変な夢を見たので、ダニエルに夢占いをさせました。ダニエルは、これは新バビロニア王国がペルシャ帝国に滅ぼされることを予言していると告げます。その後実際に、新バビロニアはペルシャに滅ぼされました。
このような予言が数多く聖書に書かれており、その一部はすでに実現したが、残りの予言は将来必ず実現する、とキリスト教は考えています。今後実現するはずの予言とは、とんでもなく大規模な天変地異と戦争のことです。
キリスト教に無関心で、ましてや神が全能であるなど考えてもいない不信心者でも、聖書が予言している天変地異や大戦争を目の当たりに見たら、必ず神が全能であることを信じるようになる、と神は考えたわけです。聖書も神が全能であることを人間に知らしめる道具なのです。
将来起きるであろう大惨事を描写しているのが、旧約聖書の「エゼキエル書」や新約聖書の「ヨハネの黙示録」などです。コッポラ監督の「地獄の黙示録」という戦争映画がありましたが、この題名は「ヨハネの黙示録」からヒントを得たものです。
以下はひと続きのシリーズです。
1月12日 戦後になって、アメリカはユダヤをえこひいきするようになった
1月13日 戦後、アメリカでユダヤ系の政治勢力が大幅に増大した
1月14日 アメリカのユダヤ人は、ロビー活動と政治資金で政治家を操っている
1月15日 アメリカ最大の政治勢力であるキリスト教福音派が、ユダヤ系と同盟した
1月16日 ユダヤ教とキリスト教の違いは、イエスを救済者と認めるか否か
1月18日 神様は、自分の力を見せつけるためにヨブを痛めつけた
1月19日 ヤハウェの神は、自分が全能であることを全世界に広めようとしている
1月21日 19世紀に多くのユダヤ人がロシアから逃げ出してアメリカに渡った
1月23日 ユダヤ人の社会主義者が、百年前からアメリカにたくさんいた
1月24日 ユダヤ人学者がアメリカの科学技術のレベルを上げた
1月27日 ユダヤ人は、最初は現地の人に歓迎されるがやがて嫌われる
1月28日 ポーランド政府は、ユダヤ系の自国民を見殺しにした
1月29日 第二次大戦後に、ポーランド人はユダヤ人を大虐殺した
2月2日 天変地異や核戦争でものすごい数の人類が死ぬ、と聖書は予言している
2月3日 アメリカは、聖書の予言を実現させるためにイスラエルを支援している
2月5日 イギリス国王は中途半端な宗派を強制し、プロテスタントを弾圧した
2月6日 メイフラワー号でやってきたピューリタンは、無許可で移住した
2月7日 初期には、本気で信仰を守るために移住してきた者も多かった
2月8日 大覚醒運動が起きたために、今でもアメリカではキリスト教が強い
2月9日 18世紀のアメリカでは、ちゃんとした信仰を持っていなければ劣等感にさいなまれた
2月10日 植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍するにもちゃんとした信仰を持つ必要があった
2月11日 アメリカの州立教会の牧師は、難しい説教を長時間した
2月14日 巨大な教会(メガ・チャーチ)が続々と誕生している
2月16日 アメリカのキリスト教は、自己啓発産業になりつつある
2月25日 アメリカはプロテスタントの信仰によって老化が進んでいる