支那人の民族的性格は、非常に危険です。そのことをアメリカ人は悟り、支那潰しを始めました。アメリカが考えていることは、単なる貿易不均衡の是正ということではなく、あらゆる不正行為(先端技術を盗むこと、自国企業を不当に優遇すること、宗教を弾圧すること、他国の内政に干渉すること、など)を止めさせることです。
支那が不正行為を行うのは、共産党が独裁政治を行って民意を顧みないからだ、と一般には考えられています。もしもこの見方が正しいとすれば、共産党の支配を倒せば問題は解決するはずです。しかし私は、問題はそんなに簡単なものではない、と考えています。
『毛沢東の私生活』に描かれていたように、毛沢東は支那の伝統的な皇帝として振る舞っており、それに少しだけ共産主義の味付けが加わっているものでした。支那の共産党は、伝統的な皇帝の統治の仕方を承継しています。習近平に至っては毛沢東の跡を継いで、実質的な皇帝になろうとしています。
つまり、今の支那政府の行動は、共産主義という近代の政治思想が引き起こしているのではなく、皇帝の支配という支那の伝統からきています。従って、今の共産党の支配を潰しても、別の皇帝支配が始まり、同じような不正行為が繰り返されるだけです。
アメリカの目的は、支那がやっている様々な不正行為をやめさせることです。さらに言えば、これらの不正行為を行って力を蓄えてアメリカの覇権に挑戦する、という壮大な支那の野望を打ち砕くことです。
従来アメリカは、この目的を達成するには支那を経済的に豊かにすれば良い、と支那の歴史を知らずに甘いことを考えていました。経済的に豊かになれば、自由という価値観の大切さを支那人は理解し、アメリカと共存できる社会を作るだろう、と思っていたのです。
ところが、いつまで経っても支那の発想が変わらず、その不正がますますひどくなるので、アメリカもやっと自分たちの誤りに気付いたわけです。そこで、「支那共産党の独裁体制が悪い」と考える所まできました。しかし、共産党の支配を覆しても問題は解決しない、ということにはまだ考えが及んでいないようです。
アメリカが目的を達するには、支那人の伝統的な発想を破壊するところまで行かなければならない、と私は考えています。つまり、アメリカがやろうとしていることは、「共産党潰し」だけでなく、「支那の伝統文化潰し」でもあります。
以下はひと続きのシリーズです。
4月9日 支那の国有企業が民営化すれば、共産党政権が崩壊し、伝統文化が傷つく
4月11日 支那の伝統を破壊するまでは、アメリカの目的は達せられない
4月12日 アメリカのスーパー301条は、邪悪な者には自由を認めない、という法律
4月15日 支那との付き合いが短い国が、支那の危険性に目覚めている
4月17日 支那の皇帝陛下は、日本の天皇陛下に手紙を出せない
4月18日 江戸時代の日本人は、支那を「聖人の国」だ、と誤解した
4月23日 支那は、自国民も外国人も守ろうとせず、略奪をする
4月26日 大アジア主義は、江戸時代の社会体制を前提として考え出された
5月1日 外務大臣が、英米のFreedomの原則を理解していなかった
5月3日 金解禁によって日本は恐慌になり、国民は政党を信用しなくなった
5月6日 満州事変以後、軍人たちは中央の言うことを聞かなくなった
5月7日 元老、重臣、財閥、官僚、政党政治家は、みんな悪党だ
5月8日 軍人が行ったテロから、日本人は「赤穂浪士の討ち入り」を連想した
5月11日 軍人は、大アジア主義の発想から、支那本土で軍事作戦を行った
5月12日 日本軍が支那本土で軍事作戦をしたために、アメリカとの関係が悪化した