Freedomには、「隣人(国民)を守る」「心が正しくない野蛮人に自由はなく、強制して教育しなければならない」という考え方があります。だからFreedomを国是とするアメリカは、最近支那が分かってきて、急に厳しくなりました。
支那は、自国の利益のために国際ルールを守らず他国の利益を侵害する邪悪な存在です。だからアメリカは国内から支那人の排除を始めたのです。アメリカはWTOが定めた関税率を破って、支那からの輸入品に高関税をかけました。
これは自由主義の原則を破る行為です。Freedomには「野蛮人にはFreedomはない」という考え方があり、アメリカはこの考え方を支那に適用しているのです。アメリカが支那に対してやっていることは、Freedomの原則から外れていません。
ところが経団連の会長など幹部は、Freedomの考え方を理解せず、おかしなことばかりしています。支那が一帯一路という政策で近隣諸国を経済的・軍事的に侵略していることに関して何の発言もしていません。
支那はウイグルやチベットという隣国を侵略し民族浄化をしていますが、これは政治的な問題であって経済問題ではないので、経団連がこの件で発言しないのは理解できます。しかし、一帯一路は経団連幹部が北京に行った時のメインテーマだったので、一帯一路の政策が倫理的に正しくないということに触れないのは、大きな問題です。
さらに経団連の前会長である榊原定征は、北京での支那幹部との会談で、一帯一路に積極的に参加したいと申し入れました。これは日本国民の利益と信用を損なう行為であり、「隣人(仲間である日本人)を害することをしてはならない」というFreedomの考え方に反します。
経団連の会長はみんなじい様なのですが、良く考えてみれば戦後の生まれです。彼らは小中学生の時に自由についてすでにおかしなことを教わって、そのままの状態で大きくなってしまいました。
高等教育を受けていた時も社会に入ってからも、自由主義に関して疑問を感じるチャンスに巡り合うことがなく、普通の日本人と同じように誤解しっぱなしになっています。
以下はひと続きのシリーズです。
5月17日 「企業は社会的公器」という考え方が怪しくなってきた
5月19日 陸奥宗光は、自由主義に基づいて富国強兵策を実践した
5月21日 『自由之理』を読んで、日本人はFreedomの考え方を知った
5月22日 民主主義の時代になると、多数派から少数派を守ることが重要になる
5月23日 ミルは、子供や未開人には自由はない、と主張している
5月24日 日本の独立には、文明国になること、Freedomを認めることが不可欠だった
5月26日 ミルは、Freedomの考え方とキリスト教の関連を断とうとした
5月27日 ミルは、キリスト教も他の宗教と同じく完全ではない、と考えた
5月28日 ミルは、キリスト教徒以外にもFreedomを認めた
5月29日 日本人が学んだのは、キリスト教を消したFreedomの考え方
5月31日 ルターは、カトリックの修道士になったが、教義に疑問を感じた
6月4日 心正しいキリスト教徒に限って、律法を破っても良い場合がある
6月5日 ルターの「律法からの自由」とミルのFreedomは同じ考え方である
6月7日 バーリンのように、積極的自由を否定するのがこれまでの主流だった
6月8日 明治初期の政府は、税金を投入して自由主義経済を育てた
6月11日 Freedomの誤解と大アジア主義の幻想の根底には、大乗仏教がある
6月12日 大乗仏教は、民族の違いなどなく、勝手気ままな態度が正しい、と教える
6月13日 経団連幹部は、自由主義経済を大乗仏教の教義で解釈している
6月14日 出家しているはずの僧侶が、俗世に関わるようになった
6月15日 Freedomを自由と訳したのは、一種の神仏習合
6月17日 キリスト教も神道も、神は自分の魂を人間に付着させて心を正しくする
6月18日 Freedomは、日本語に訳さないほうが良いかもしれない