好戦的なネオコンを取り込んだ共和党のレーガン大統領(1981年~1989年)とブッシュ(父)大統領(1989年~1993年)は、ソ連を崩壊させました(1991年)。
ソ連が崩壊した後のアメリカの大統領が、民主党のクリントン大統領(1993年~2001年)と共和党のブッシュ大統領(息子 2001年~2009年)でした。この二人が大統領をやっていた16年間、アメリカが世界で唯一の超大国で対抗できる国がなかったため、緊張感を欠いた政治が行われました。
民主党は、社会主義、それもマルクス系の民族や国家を無視するグローバルな発想を持つ社会主義に染まっている政党です。この政権は社会主義国である中国との友好関係を深め、日本を無視するような政策を行いました。企業は、アメリカ国内の工場を閉鎖し、人件費の安い中国に移転しました。その結果、アメリカの産業の空洞化が進展しました。
クリントン大統領は、妻のヒラリー・クリントンと一緒になって中国から不明瞭な大金を受け取ったという噂が絶えません。緊張感を欠いた大統領が中国にうまいこと操られたという側面もあるようです。
次の共和党のブッシュ(息子)大統領も、グローバルな発想のネオコンの影響を受けて、アメリカ産業の空洞化や中国の台頭を警戒したようには見えません。そして、大量破壊兵器を隠しているとウソをついて、フセイン大統領のイラクを攻撃しました。
レーガン大統領(1981年~1989年)以後、アメリカには三つの政治勢力が存在しています。
1、社会主義勢力(民主党)
統制経済を志向し、福祉政策を重視してその財源として増税を主張
民族や国家を軽視し、国境を無視するようなグローバルな政策
要するに、Freedomの鬼っ子であるマルクス系の社会主義を主張
2、ネオコン勢力(共和党)
経済的には市場経済派で、これがFreedomだと考えている。そしてこれを世界中に広めようとするが、そのやり方が好戦的
民族や国家を軽視し、国境を無視するようなグローバルな政策
3、伝統的なFreedomを守る勢力(共和党)
心正しいキリスト教徒が集まっているのがアメリカだ、ということを前提として政策を考える経済は市場に任せ、政府は介入すべきでないと考える
クリントン大統領は民主党でブッシュ(息子)大統領は共和党ですが、どちらもグローバルな政策を行っていたという点では同じです。これらの政権の下で企業は生産拠点を海外に移したため、アメリカの産業の空洞化が進展しました。
このようなグローバルな政策に反対し伝統的なFreedomを守る勢力が、草の根運動を始めました。
以下はひと続きのシリーズです。
9月24日 自分が正しいと思っているから、アメリカは戦争ばかりする
9月26日 南部は、北部の文化の押し売りを嫌がって、南北戦争を起こした
9月29日 アメリカ人の、「自分は正しい」という発想は根強い
10月13日 トランプは、共和党の中のネオコンと戦って大統領になった
10月15日 トランプは、「メリー・クリスマス」にこだわった
10月17日 トランプの「アメリカ・ファースト」はFreedom
10月22日 ユダヤ人のほとんどは、アメリカとイスラエルに住んでいる
10月24日 第二次大戦後にアメリカはイスラエルを特別扱いし始めた
10月27日 「聖書の予言は必ず実現する」とアメリカの福音派は思った
10月29日 8000万人のアメリカ人が最後の審判を信じている