日本は世界で唯一の原子爆弾の被爆国だと言われていますが、本当はウイグルも被爆国です。ウイグルは支那に征服されていますが、1960年代に支那はここで核実験をやっていました。地下で核爆発させて人間への被害を少なくしようなどという配慮はなく、空中で核爆発させていました。そのために数十万人のウイグル人が被爆し、後遺症に苦しんでいます。
日本は被爆国なので、核兵器に対して強いバイアスがかかり、客観的に考えることができません。核兵器に対する嫌悪の情が強いために、「核兵器は実際には使い物にならない」という説を多くの日本人が唱えています。
核兵器を持っている二つの国が戦争をするとします。一方が相手国に核攻撃をすると、相手国も核兵器で反撃してきます。つまり核兵器を実際に使うと、相手国に甚大な被害を与えることができますが、自国民も数十万人あるいは数百万人が殺されてしまいます。だから核兵器を実際に使うことはできずお荷物になるだけだ、という説明です。
私はこの説明を聞いて、一時期はなるほどと思っていました。ところが、今回北朝鮮の一連の核開発騒動を見て、私の考えが変わってきました。
北朝鮮はまともな産業も技術もなく、覚せい剤の密輸・偽札の発行・銀行へのハッキングによる窃盗・自国民を奴隷として輸出するなどの犯罪行為を国家ぐるみでやって、やっと食べています。ところが近年、イランなどに核兵器の技術を売った収入で少し生活が楽になっていました。核兵器開発は輸出産業として成り立つのです。
北朝鮮のような弱小国でも、核兵器を持っただけで周辺の大国をあれだけあせらすことができる、という事実を見て私は目を覚ましました。南朝鮮の国民は、北朝鮮がこれだけ存在感を増したのを見て、「北朝鮮は毅然としている」とこの国を見直したようです。北朝鮮が強引に核開発を進めなかったら、南朝鮮の国民は北朝鮮を「朝鮮人の魂の故郷」とは考えなかったはずです。
南朝鮮の国民がこのように考えているからこそ、南朝鮮の文大統領は北朝鮮に媚びまくり、南朝鮮が吸収合併されても構わないと考えているような政策を推進しているわけです。
北朝鮮の核開発にかかわる一連の騒動を見て、私も多くの国が核兵器を持ちたがっている理由を実感できました。
以下はひと続きのシリーズです。
4月8日 5月に、トランプ大統領と金委員長が首脳会談をすることになった
4月9日 トランプ大統領は、とりあえず習近平に北朝鮮を抑えさせようとした
4月10日 トランプ大統領は、支那を外して直接北朝鮮と交渉し、核を放棄させようとしている
4月11日 最近まで、アメリカ人は支那をかわいそうな国だと思っていた
4月13日 支那は豊かになることによって自由な社会を作る、とアメリカ人は勘違いした
4月14日 支那に買われたアメリカの政治家やマスメディアは、今後もトランプ大統領に反対し続けるだろう
4月19日 アメリカと支那の冷戦がはじまると、支那が日本に仕掛ける宣伝戦はもっと激しくなる
4月20日 今のままでは、日本は支那の宣伝戦に耐えられそうにない
4月21日 日本は明治になるまで、支那の宣伝戦を経験しなかった
4月22日 日本人も外国人も同じ人間である、と思い込む習性が日本人にはある
4月24日 大乗仏教の影響で、日本人はウソの宣伝戦に騙されやすい
4月25日 支那の宣伝戦は、「国家は悪いことをする」と考える日本人の弱点を突いてくる
4月29日 憲法の本質的な議論を60年間避け続けてきたツケを、今ごろ払っている
5月1日 北朝鮮の核開発リスクは、従来からあるリスクにもう一つ追加されただけ