昨日までこのブログで経済的自由主義のことを書いてきました。色々なことを調べ、本などを読んでいくうちに、次第に今の日本の経済状態に興味が移ってきました。
そしてバブルが崩壊してから30年近く、日本経済が不況から脱出できていないことについて考え始めました。
このグラフを見た時、私は驚きました。日本は1995年あたりからGDPがほとんど増えていないのに、欧米の先進国は20年ぐらいの間に2.5倍ぐらいに増えています。東南アジアなどの新興国などは4倍になっています。
支那のGDPは10倍ぐらいになっています。支那の統計は全然信用できないのですが、少なくともものすごい勢いで経済成長を遂げていることまでは否定できません。
バブル崩壊後の長い間日本が経済成長できない理由については、様々な説明がされています。政府の借金が多いから、高齢化によって労働力が減少しているから、不況によって銀行の元気が無くなったから、など。
しかしこれらの理由は全て、欧州にも当てはまります。ギリシャだけでなくスペインやイタリアも政府の借金が多いです。欧州のほとんどの国は少子化と高齢化に悩んでいます。欧州最大の銀行であるドイツ銀行は、アメリカで起きたリーマンショックで莫大な赤字を抱えてしまい、経営が危機的な状況になっています。それでも欧州は経済成長をしています。
アメリカは移民により人口こそ増えていますが、政府の借金が多く、不況によって銀行が元気をなくしたという点では、日本や欧州と同じです。それでもアメリカは経済成長を遂げています。
世界中で日本だけが経済成長していません。日本だけが特殊なのです。私は日本が特殊なのは、日本には大乗仏教という特殊な宗教があるからだと考えています。日本だけが経済成長できないのも、大乗仏教の教義が日本人の心に深く染みついているためではないかと考え、検証をしてみることにしました。
以下はひと続きのシリーズです。
10月4日 穏やかなインフレになれば、経済は自然に良くなっていく
10月6日 プラザ合意で、為替を本当の変動相場制にすることにした
10月7日 日本には、お金じゃぶじゃぶ政策しか残されていなかった
10月8日 お金じゃぶじゃぶ政策は、欧米では当たり前の政策だった
10月9日 19世紀末から20世紀前半は、金本位制が優れた制度だと考えられていた
10月11日 高橋是清は、経済は集団心理で動く、と理解していた
10月12日 経済は集団心理で動くのに、経済学はそれを数字で説明しようとする
10月13日 経済活動は、その民族の伝統的な考え方に大きく影響されている
10月14日 『男子の本懐』はデフレを深刻にした金本位制復活がテーマ
10月15日 2014年の消費税値上げにより、アベノミクスがとん挫した
10月17日 白川日銀総裁は、頑なに「お金じゃぶじゃぶ政策」を拒否した
10月18日 日銀がお金じゃぶじゃぶ政策を採用しなかったのは、国民が「日本はもう経済成長しなくても良い」と考えたから
10月19日 20年以上日本経済が停滞したのは、大乗仏教が原因