支那政府は一帯一路構想を熱心に推進しており、ユーラシア諸国に道路・鉄道・港湾などのインフラ整備工事を提案しています。相手国もそれによって自国の経済が良くなると思って熱烈に歓迎しました。ところがその期待はことごとく裏切られました。
建設工事は支那の企業が請け負っているのですが、そこで自国の労働者を使ってくれると思っていました。ところが支那の企業は、前科者などたちの悪い労働者を支那から連れてきて働かせ、現地人を雇おうとしません。
労働者の食い物さえ支那から運んでくる始末で、現地にまるで金を落とそうとしません。仕事が終わっても支那人の労働者は本国に帰ろうとせず居ついてしまって、地元民と問題ばかり起こしています。最近は支那人に対する暴動や襲撃が頻発しています。
インフラが完成すればその収入によって借金の金利や元本を返済できるような計画にはなっているのですが、コストが予定より大幅に超過する上に、そんなに儲からないので、金利の返済が滞り大変なことになっています。
スリランカは支那と欧州を結ぶ海路の中継地点で、一帯一路構想にとって極めて重要な国です。支那はハンバントタ港の整備拡張計画をスリカンカに提案し、工事費の13億ドル(1400億円)は支那が高金利(6.3%)で融資しました。
案の定、スリランカの金利返済が滞ったので、支那とスリランカは借金の免除の代りに港を99年間租借することに合意しました。要するに支那海軍は、インド洋に軍事基地を持ったということであり、支那はスリカンカの植民地化を進めています。
同じような事件が世界中で起きていて、支那に対する評価が世界中で下がっています。19世紀に西欧列強はアジアの国に金を貸し、借金が返せなくなるとその国を植民地にしました。いま支那がやっていることは、これと全く同じです。
支那の進めている一帯一路構想の実態を、日本の大手のマスコミは報じていません。しかし注意していれば色々なルートで情報が入ってきます。まして経団連なら、その気になれば詳しいことが分かるはずです。
ところが経団連の榊原定征会長は、支那の一帯一路構想を称賛し、李克強首相に対しこの構想に協力したいと申し入れました。榊原会長が一帯一路構想の実態をどこまでご存じなのかは分かりませんが、それにしてもお粗末です。榊原会長など経団連の幹部は、支那のハニートラップに引っかかったのでしょう。あるいは現地工場を人質にとられて反抗できないのでしょう。経団連幹部の行動を合理的に推定すれば、そういう結論にたどりつきます。
以下はひと続きのシリーズです。
9月8日 渋沢栄一は、損得勘定だけで世の中を考えてはならない、と考えていた
9月9日 西郷隆盛は、もっと戦をしなくてはならない、と言っていた
9月10日 欧米を見聞した維新当時の指導者は、征韓論に反対した
9月13日 今の日本人は、経済的自由主義を正確に理解していない
9月15日 欧米のFreedomには、保護し教育するために強制する、という考えが含まれている
9月16日 明治時代の官営事業は、経済的自由主義に基づいている
9月17日 自由主義は、弱者と強者を同じ土俵で競争させるという考え方ではない
9月18日 ちゃんとした大人は好きなことをやって良い、というのが自由主義
9月20日 Freedomは昔から日本にあり、誠と呼ばれていた
9月21日 経営者団体の目的は、経済活動に関して政府に提言すること