アメリカは、男女平等の国ではない

グローバル主義者の多くは、LGBT容認派です。最近この種の性的な言葉が増えてきました。LGBTという言葉は、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー、性同一性障害)の頭文字をとったものです。

横文字のオンパレードということからも分かるように、LGBT容認の考え方はアメリカから来た考え方です。欧米から来た考え方は、その背景になる経緯をきちんと理解することがまずは必要だと考えます。

そういう作業をせずに横文字を日本の文化的伝統の視点から考えてしまうと、とんでもない勘違いをすることがあります。例えば明治維新当時に、日本はFreedomやEqualityというキリスト教から生まれた言葉を、自由・平等という仏教の言葉を使って訳したために、とんでもない誤解がまん延しています。

まずは、アメリカは男女平等の国ではない、という基本的事実を押さえておく必要があります。これは抽象的な話ではなく、歴史的な事実です。

アメリカ合衆国憲法は、男女の平等を定めていません。1788年に制定された合衆国憲法は、大統領や議会などの政府の役割を規定するだけで、そもそも平等という権利を規定していませんでした。アメリカの50の州はそれぞれ憲法があるので、合衆国憲法を含めて、アメリカには全部で51の憲法があります。ここで述べているのは、アメリカ全土をカバーする合衆国憲法のことです。

1920年に女性の参政権が憲法に追加されましたが、未だに一般的な男女平等の規定は書かれていません。そこで1923年に男女平等条項を追加する案が起草されました。この追加修正案は50年近く経った1972年になってやっと合衆国議会で可決されました。

合衆国憲法の改正には、合衆国議会での可決だけでなく、10年以内に3/4以上の州が追加修正案を承認しなければならないという条件があります。男女平等条項はこの州の承認というハードルを通過できず、廃案になりました。従って、アメリカは男女平等の国ではないのです。

以下はひと続きのシリーズです。

12月20日 最近、世界中で世論の予測が外れまくっている

12月21日 アメリカと日本のマスコミは、トランプ大統領の当選を予想できなかった

12月22日 隠れトランプの存在によって、マスコミが選挙予想を外した

12月23日 第二次世界大戦ごろからアメリカのグローバル化が始まった

12月24日 グローバル主義者は、固有の文化や習慣を破壊して均一の世界を作ろうとした

12月25日 アメリカに黒人の大統領が現れた

12月26日 アメリカは、また人種差別をするようになるだろう

12月27日 アメリカの支配層が総がかりでトランプの邪魔をした

12月28日 支那人もアメリカの変化を見抜けなかった

12月29日 各国の自国中心主義は、連動している

12月30日 アメリカと日本のグローバル主義は、発想の基が違う

12月31日 アメリカのグローバル主義者は、人種・宗教差別は目的に反する、と考えている

1月4日 アメリカは、男女平等の国ではない

1月5日 日本国憲法の男女平等の規定は、アメリカ占領軍が作った

1月6日 男女の平等は、具体的に考えるべきである

1月7日 女系天皇容認論は、男女平等を皇室にも持ち込む議論

1月8日 イギリスの王位継承法の改正に影響されて、女系天皇容認論が出てきた

1月9日 女系天皇では、天皇陛下の務めを果たせない

1月10日 支那が「女系天皇」で日本を弱体化しようとしている

1月11日 女系天皇容認論は、グローバル主義と大乗仏教の合作

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