グローバル主義者は、固有の文化や習慣を破壊して均一の世界を作ろうとした

第二次世界大戦が終わった後もアメリカは戦争をやめず、朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争と次々に戦争を続けました。どの戦争も公共事業としての戦争を行ってアメリカの経済を良くしようという目的を持っていました。それと同時にアメリカ人が尊重するFreedomの考え方を実現しようという宗教的・思想的な動機もありました。

アメリカの経済政策とFreedomの考え方が結びついたために、Freedomの考え方も次第に変化していきました。伝統的なFreedomは、「仲間を助けようとして行うことは正しい」と考えます。アメリカのグローバル主義者はそれを経済的に狭く解釈し、「安くて良い商品を仲間に提供することは正しい」と考えました。そしてこれを実現し経済的豊かさをもたらす仕組みである自由主義体制も正しい、と考えました。

また、伝統的なFreedomは、「キリスト教を信じないために心が正しくない野蛮人に対しては、力によって組み伏せてキリスト教の信仰を教えてやらなければならない」とも考えていました。これをアメリカのグローバル主義者は、「共産主義国家や独裁国家というFreedomを敵視する誤った国家と戦い、その国民を解放してやらなければならない」というように解釈し直しました。

Freedomは、正しいことを行うのであれば、既存の法律やルールを破っても構わないと考えます。グローバル主義者はこの考え方を利用して、安くて良い物を作るのに邪魔な全ての障害を打ち破ろうとしました。

先進国の労働者の人件費は高いので、人件費の安い途上国の労働者を受け入れてコストを下げようとしました。その際に人種差別や宗教差別という伝統的な発想が邪魔になったので、グローバル主義者はこれに反対するようになりました。

さらに進んでアメリカの工場を人件費の安い途上国に移転して、コスト削減に努めました。移転先の国の慣習や法制度が自分たちの事業の邪魔であるならば、圧力をかけてそれを廃止させようとしました。

要するにグローバル主義者は、経済活動に邪魔になる世界中の法律や慣習を打ち破り、世界をノッペラボーの均一な社会にしようとしたわけです。

以下はひと続きのシリーズです。

12月20日 最近、世界中で世論の予測が外れまくっている

12月21日 アメリカと日本のマスコミは、トランプ大統領の当選を予想できなかった

12月22日 隠れトランプの存在によって、マスコミが選挙予想を外した

12月23日 第二次世界大戦ごろからアメリカのグローバル化が始まった

12月24日 グローバル主義者は、固有の文化や習慣を破壊して均一の世界を作ろうとした

12月25日 アメリカに黒人の大統領が現れた

12月26日 アメリカは、また人種差別をするようになるだろう

12月27日 アメリカの支配層が総がかりでトランプの邪魔をした

12月28日 支那人もアメリカの変化を見抜けなかった

12月29日 各国の自国中心主義は、連動している

12月30日 アメリカと日本のグローバル主義は、発想の基が違う

12月31日 アメリカのグローバル主義者は、人種・宗教差別は目的に反する、と考えている

1月4日 アメリカは、男女平等の国ではない

1月5日 日本国憲法の男女平等の規定は、アメリカ占領軍が作った

1月6日 男女の平等は、具体的に考えるべきである

1月7日 女系天皇容認論は、男女平等を皇室にも持ち込む議論

1月8日 イギリスの王位継承法の改正に影響されて、女系天皇容認論が出てきた

1月9日 女系天皇では、天皇陛下の務めを果たせない

1月10日 支那が「女系天皇」で日本を弱体化しようとしている

1月11日 女系天皇容認論は、グローバル主義と大乗仏教の合作

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