アメリカは、支那を徹底的に追い詰めようとしています。それは支那の習近平主席が、トランプになめきった態度を示したことも一因です。トランプ大統領と習近平国家主席は、2017年に二回も会談をしました。その時にトランプ大統領は、支那の北朝鮮に対する影響力を行使して核開発を止めさせてくれ、米中の貿易不均衡を解消してくれ、アメリカの先端技術を盗むのを止めてくれ、という三点を丁寧に習近平国家主席に要請し、習近平主席はそれを約束しました。
ところが習近平主席は、1年以上もの間何もしませんでした。そこでトランプ大統領は、支那を抜きにして北朝鮮と直接核兵器廃棄の交渉を行いました。そして貿易不均衡と先端技術泥棒の問題については、関税をかけ支那のアメリカ企業買収を禁止する政策をとりました。
支那の対米輸出は年間5000億ドルなのに、逆は1300億ドルしかありません。しかも支那が輸入している物は、大豆などほかの国から買えない物が多いので、高関税競争になったら支那に勝ち目はありません。そんなことは最初から分かっているはずなのに支那がトランプ大統領を無視したのは、トランプ大統領をなめきっていたからです。
支那は、キッシンジャー元国務長官をはじめとした多くの親中派を通じてアメリカの情報収集をしていますが、親中派はみなグローバル主義者であり、トランプ大統領が嫌いです。そこで自らもトランプ下ろしを行うと共に、期待を込めて「トランプ大統領に対する国民の支持率は低くなっており、再選も危うい」と言っていました。支那人はそれを真に受けて、トランプ大統領の要求を真面目に考えなかったようなふしがあります。
第二次世界大戦前にアメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領が外国と戦争をすることによってアメリカ経済を不況から立ち直らせようとして、外国に対する激しい干渉を始めました。これはアメリカの考えを「世界共通の正義だ」と勝手に決めつけ、相手国の主権を無視して押し付ける考え方で、まさにグローバル主義です。
グローバル主義は80年以上前から世界を支配し続けています。多くの人にとっては、生まれた時はすでにグローバル主義が当たり前になっていました。だからグローバル主義と違うことをする人物を「変な人」だと感じてしまうのです。よほどの鋭い感性を持った人でないと、グローバル主義から自国中心主義への時代の変化を見抜けないのも無理はありません。
以下はひと続きのシリーズです。
12月21日 アメリカと日本のマスコミは、トランプ大統領の当選を予想できなかった
12月22日 隠れトランプの存在によって、マスコミが選挙予想を外した
12月23日 第二次世界大戦ごろからアメリカのグローバル化が始まった
12月24日 グローバル主義者は、固有の文化や習慣を破壊して均一の世界を作ろうとした
12月26日 アメリカは、また人種差別をするようになるだろう
12月27日 アメリカの支配層が総がかりでトランプの邪魔をした
12月30日 アメリカと日本のグローバル主義は、発想の基が違う
12月31日 アメリカのグローバル主義者は、人種・宗教差別は目的に反する、と考えている
1月5日 日本国憲法の男女平等の規定は、アメリカ占領軍が作った
1月8日 イギリスの王位継承法の改正に影響されて、女系天皇容認論が出てきた