「国家は悪いことをする」と思い込んでいる者も、一種の愛国者

北朝鮮による日本人拉致は、1970年代から起きていたが、長い間マスコミで報道されず2002年に小泉元首相が北朝鮮を訪問して初めて、多くの日本人は拉致が実際にあったことを知らされました。

しかしそれ以前にも拉致が起きた海岸一帯の住民は北朝鮮による拉致があったことを承知しており、海岸を散歩する観光客らは地元民から注意を受けていました。マスコミも拉致事件の噂は承知していたのですが、事実を調査することもなく、報道もしませんでした。というよりも拉致事件が実際に起きていたことを知っていて、あえて国民から隠していたのです。

北朝鮮による拉致事件が日本政府内で問題視されだすと、社会民主党の土井たか子党首は北朝鮮政府に対し日本政府の内情を通報していました。日本の政党の党首で国会議員でもある者が、職務上知りえた政府内部の機密情報を利害関係の反する外国に流すというスパイ行為を、やっていたわけです。彼女はもともと関西学院大学の憲法学の教授でした。彼女は、国家や人権をどのようなものと考えていたのでしょう。

北朝鮮による日本人拉致事件を隠ぺいしたジャーナリストや政治家は、大乗仏教の発想により「国家は悪いことをする」と思い込んでおり、さらに支那や朝鮮の工作機関がそれを煽っているわけです。北

朝鮮も国家なので彼らの発想によれば、北朝鮮も悪いことをするはずですが、彼らはそのような主張をしませんでした。ジャーナリストも政治家も日本人なので、彼らは「悪いことをする国家」の中でも日本を優先して良くしなければならないと考えていたとしか考えられません。そのために無理にでも日本の程度の悪さを強調しようとしました。日本の程度の悪さを示すには、北朝鮮は日本ほど程度が悪くなく、常に日本の被害者だったということにしなければなりませんでした。

事実をねつ造してでも「日本は悪かった」「安倍晋三はとんでもない悪党だ」ということを証明しようとする者たちを、多くの人は「反日」だと考えていますが、私の考えは少し異なります。彼らにも日本を良くしようという思いはあるようです。ただ、「国家は悪いことをする」という思い込みが根底にあり、他国よりも先に日本を「良くしよう」として、日本の悪さを強調しているわけです。

以下はひと続きのシリーズです。

11月19日 キリスト教・神道と仏教は目的が正反対

11月20日 若いときに出家するという習慣は、仏教から始まった

11月21日 おしゃか様の出家生活は、すさまじかった

11月22日 出家は、もともとは家も友人も持たない厳しいもの

11月23日 仏教は世界的に見ると、勢力は弱い

11月24日 今の日本の社会問題の多くは、神道と仏教の使い分け原則が崩れたことに原因がある

11月25日 FreedomとEqualityの訳語に仏教用語を使ったために、使い分けの伝統が崩れた

11月26日 神道と仏教との使い分けが崩れたために、「国家は悪いことをする」という考えが広まった

11月27日 仏教は、無理してものを捨てなくても良い、と教義を次第に甘くしていった

11月28日 仏教は、欲望を抑えきれない凡人が戦争を起こす、と考える

11月29日 権力を監視するのが憲法の役割、という考え方をマスコミは悪用した

11月30日 憲法に違反することが出来るのは、国家だけ

12月1日 欧米には、国家を監視しなければならない、という発想がある

12月2日 欧米人が考えていたのは、「国家は悪いことをする」ではなく、「権力者は悪いことをする」

12月3日 マスコミは、「国家は悪いことをする」と思い込んでいる

12月4日 マスコミが権力を監視することは非合法であり、不要である

12月5日 地下鉄サリン事件やテロ事件によって、テロ等準備罪の必要性が高まった

12月6日 「国家は悪いことをする」と思い込んだ者たちは、テロ等準備罪に反対した

12月7日 「国家は悪いことをする」という発想が「安倍政治を許さない」を生んだ

12月8日 「国家は悪いことをする」と思い込んでいる者も、一種の愛国者

12月9日 刑事事件の被告は、国家権力からいじめられている者

12月10日 支那や朝鮮が行った残虐行為に言及しない

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