大東亜戦争の時に、日本国内では沖縄だけが地上戦の戦場になりました。その結果、日本の軍人の8万人が戦死したほか、非戦闘員の住民12万人も亡くなりました。当時の沖縄の人口は60万人ぐらいだったので、その被害の大きさは大変なものです。
本土での地上戦は無かったのですが、空襲などで非戦闘員が90万人ほど亡くなっています。そういう意味では沖縄と同じなのですが、死者の割合が沖縄では非常に高く、ひときわ悲惨だったことは事実です。
死者が非常に多かったため、「日本軍は沖縄を見殺しにした」「日本軍の兵士が沖縄住民を殺害した」などというウソが広がっています。では実際の沖縄戦は、どのように展開したのでしょう。
沖縄戦に投入された日本兵11万人は、日本全土からやってきて沖縄のために戦いました。北海道出身の兵士は、一万人以上が戦死しています。海軍の戦艦大和も本土からやってきて特攻攻撃をしました。本土が沖縄を見殺しにしたわけではありません。
非戦闘員の住民が逃げ遅れてアメリカ軍と日本軍の戦闘に巻き込まれ、多くの方が亡くなりました。これを「日本軍が住民を守らなかった」と非難する人がいますが、これは勘違いです。日本軍も地方自治体も住民を守るのが務めですが、そこには役割分担があるのです。
軍隊は敵と戦ってそれを撃退し、結果的に住民を守るのですが、地方自治体は住民を避難させたり食料を給付したりする方法で住民を守るのです。つまり住民が戦闘に巻き込まれて亡くなったのは、県庁の力不足の結果だったのです。今の自衛隊が災害救助に活躍しているために、災害救助が自衛隊の仕事だ、と勘違いしている人が多いです。しかしこれは、自衛隊にとって「副業」でしかないのです。
「日本軍は、自分たちが助かるために、洞窟に避難していた住民に自決を強要した」という噂があります。これは沖縄を占領したアメリカ軍が流したデマです。このデマを後に中国も、反日工作に使っています。
アメリカは占領政策を円滑に行うため、中国は沖縄を手に入れるために、沖縄住民の本土に対する憎悪を掻き立てるようなデマを流した、ということです。
以下はひと続きのシリーズです。