日本もそろそろ他国の世論を誘導する技術を磨いたほうがいい

日本の安倍総理は、アメリカのトランプ大統領に頼まれて、いま険悪な関係にあるアメリカとイランの間の仲介役を引き受けました。そして安倍総理はイランの最高指導者であるハメネイ師と会談しました。

ハメネイ師は率直な性格のようで、「トランプ大統領は信用できない」などとかなりきつい発言をしましたが、日ごろ溜まっていた不満を安倍総理相手にぶちまけたということで、安倍総理に悪意を抱いたわけではなく、今後も安倍首相が仲介を続けることを期待しています。

結局、ハメネイ師とトランプ大統領の双方から信頼されて仲介役を続けるように頼まれているわけで、日本としては光栄なことです。個人も国家も考え方に違いがあるわけではなく、人に頼まれた以上、それを誠実に行わなければなりません。それを果たすことで日本に対する国際的な評価が高まり、国益に寄与します。

またアメリカとイランの仲介が成功すれば、日本の国益になります。日本が必要とする原油を安定的に確保するには、中東が平和であり続けなければなりません。またイランと日本が良い関係を築くことが出来れば、北朝鮮とイランの間の核開発を巡る癒着の関係を断って、日本の安全保障上に大きなメリットがあります。

この問題は宗教が原因で起こったものなので、アメリカ内部の宗教的な問題にも立ち入らなければなりません。下手に手を突っ込めば問題が起きるかもしれませんが、日本は仲介する立場なので、アメリカも日本に頼んだ以上は、日本の行動をある程度認めざるを得ないはずです。

日本は、アメリカの国内問題に手を突っ込むことを今までしていないのですが、多くの国は厚かましくアメリカの内政に干渉しています。そこで日本も、敗戦後70年以上経過したので、そろそろ他国並みにアメリカの世論を誘導するという技術を磨き始めたらどうかと思うのです。

それにはこの仲介問題のようなソフトで手ごろな大きさの問題から始めて、ノウハウを蓄積していくのが良いと考えます。アメリカの国内世論を自国に有利に導くにはどうしたら良いかは、シリーズを改めて論じていきたいと思います。

以下はひと続きのシリーズです。

6月28日 「イラン核合意」は中途半端

6月29日 イランは本気でイスラエルに対抗している

6月30日 イランは、中東のリーダーになろうとしている

7月1日 ユダヤ人もアメリカ人も、同じように、神から約束された地に移住した

7月2日 アメリカの正副大統領は、聖書に書かれていることはすべて本当だ、と信じている

7月3日 中東で大戦争が起き世界を大災害が襲った後神の国が現れる、と多くのアメリカ人が信じている

7月4日 アメリカがイスラエルを支援しているのは、宗教的な理由から

7月5日 イランとアメリカの間を仲介できるのは、日本だけ

7月6日 アメリカとイランの対立は宗教対立である

7月7日 「Bチームが日本のタンカーを攻撃した」という説がある

7月8日 イランの革命防衛隊がタンカーを攻撃した可能性もある

7月9日 イランの安定は、日本にとって非常に重要である

7月10日 ハメネイ師は、安倍総理と今後も話し合いを続けることを望んだ

7月11日 イランとアメリカの主張には、それぞれ弱点がある

7月12日 イスラム教によって中東をまとめることは、できない

7月13日 聖書の預言がいつ起きるのかは、分からない

7月14日 神様を召使いにする考え方

7月15日 アメリカでは、外国人も意見を述べることができる

7月16日 日本もそろそろ他国の世論を誘導する技術を磨いたほうがいい

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