アメリカの正副大統領は、聖書に書かれていることはすべて本当だ、と信じている

アメリカ人がユダヤ人に親近感を持つ宗教的な理由がもう一つあります。

キリスト教は、神様とイエス・キリストを信じる事によって成り立っている宗教で、「信じる者は救われる」と教えています。聖書については、そこに書かれている内容を合理的に解釈しようという立場と一字一句そのまま信じようという、二つの立場があります。そしてプロテスタントの主流は、聖書の内容をそのまま信じようという立場です。

アメリカはプロテスタントが多いので、「聖書に書かれていることはすべて本当だ」という信者がたくさんいます。彼らは「福音派」と呼ばれていますが、近年この福音派が非常な勢いで増えていて、まじめな福音派が全米で7000万人ぐらいいる、と言われています。

アメリカの一部の州は、州法によって子供に進化論を教えることを禁じています。旧約聖書になかに、「神が人間を作った」と書かれているので、人間はサルから進化したと主張するダーウィンの進化論は、聖書の記述に反するからです。

この全米7000万人の福音派は最近非常に政治的になってきて、自分たちの考えに賛成する議員の選挙を熱心に応援するようになりました。従って大統領も国会議員も、彼らの眼を絶えず意識しています。

実は、トランプ大統領もペンス副大統領も福音派です。トランプ大統領はプロテスタントのカルヴァン派の教義を信じている福音派で、ペンス副大統領はカトリックの福音派です。教義的には二人は立場が違うのですが、「聖書に書かれていることはすべて本当だ」と信じている事では同じです。

日本のマスコミは、アメリカの反トランプ派のマスコミの言い分をそのまま横流ししてトランプ大統領を変人扱いしていますが、彼の言動の多くは福音派の立場から出たものです。つまり従来の大統領は、キリスト教徒ではありますが、宗教に関しては合理的というか穏健でした。ところがトランプ大統領はキリスト教の考えを素直に出しているので、キリスト教のことをよく知らない日本のマスコミは、彼を「変人」だと思うのです。

何人かの識者は、トランプ大統領が暗殺されたらペンス副大統領が大統領に昇格するが、そうしたらもっと強引な政治をやるのではないか、とまで言っています。

以下はひと続きのシリーズです。

6月28日 「イラン核合意」は中途半端

6月29日 イランは本気でイスラエルに対抗している

6月30日 イランは、中東のリーダーになろうとしている

7月1日 ユダヤ人もアメリカ人も、同じように、神から約束された地に移住した

7月2日 アメリカの正副大統領は、聖書に書かれていることはすべて本当だ、と信じている

7月3日 中東で大戦争が起き世界を大災害が襲った後神の国が現れる、と多くのアメリカ人が信じている

7月4日 アメリカがイスラエルを支援しているのは、宗教的な理由から

7月5日 イランとアメリカの間を仲介できるのは、日本だけ

7月6日 アメリカとイランの対立は宗教対立である

7月7日 「Bチームが日本のタンカーを攻撃した」という説がある

7月8日 イランの革命防衛隊がタンカーを攻撃した可能性もある

7月9日 イランの安定は、日本にとって非常に重要である

7月10日 ハメネイ師は、安倍総理と今後も話し合いを続けることを望んだ

7月11日 イランとアメリカの主張には、それぞれ弱点がある

7月12日 イスラム教によって中東をまとめることは、できない

7月13日 聖書の預言がいつ起きるのかは、分からない

7月14日 神様を召使いにする考え方

7月15日 アメリカでは、外国人も意見を述べることができる

7月16日 日本もそろそろ他国の世論を誘導する技術を磨いたほうがいい

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コメント

  1. yamada より:

    アニメについて調べていると先生のブログにかかりました。
    アーカイブ、更新記事読ませていただきます。