今度の衆議院選挙は、憲法改正が争点になりそうだ

10月22日に行われる衆議院議員選挙が思いがけない展開になってきました。東京都知事の小池さんが保守を標ぼうしている「希望の党」を急に作り上げ、そこに民進党の一部がなだれ込んできて、かなりの票を獲得しそうです。たしかに小池さんは、政治の天才ですね。

民進党の残党とか共産党など細かい政党のことはさておくとして、今度の投票で自民党に入れようか、希望の党に入れようか、と迷っている方も多いと思います。希望の党は憲法改正・安保法案や外国人地方参政権禁止などを主張する保守の政党だということになっていますが、できたばかりでまだはっきりしない部分があります。小池さんご自身が信用できる人なのかという問題もありそうです。

阿部総理大臣は、憲法改正について今年5月に、第9条に3項を追加するという私案(自民党の案というのではなく、自民党総裁の阿部晋三という個人のアイデア)を提案し、真面目に第9条の改正を望んでいる人たちに対し不満を残しました。

日本国憲法第9条
第1項
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する第2項
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない

第1項は特に大きな問題ありません。積極的に「他国を侵略するぞ」などと言う国はなく、どこも「相手から仕掛けられたからやむを得ず反撃するのだ」と主張します。だからそういう趣旨の第1項と似たような文言を多くの国の憲法は規定しています。

第2項によって、日本は70年にわたって七転八倒してきました。軍隊を持ってはならないし、戦争をしてもいけないと規定されていて、日本は身動きがとれないのです。