COP26は失敗した

昨年秋にイギリスのグラスゴーで行われた国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)は、失敗に終わりました。参加各国が足並みをそろえて、2050年にはCO2排出ゼロに進むことを目標にしていましたが、多くの国は、この目標を受け入れませんでした。

日本・EU・アメリカなどの先進国は、2050年までにCO2排出量ゼロという目標を受け入れました。しかし、中国は2060年、インドは2070年まで待ってくれ、と言い出しました。

地球規模でCO2を削減することを、技術革新をしないで行えば、日本だけでも数百兆円、全世界では数千兆円の費用がかかります。このような世界全体に大きな影響を与える重要な会議に、習近平やプーチンはやってきませんでした。これによっても分かるように、CO2削減は非常に強引な話なのです。

気候変動問題は、最近になって反論を許されないポリコレのようなものになってしまったので、発言には注意が必要です。しかし、この問題を避けてはいま世界で何が起きているのかが分からないので、この件を取り上げることにしました。

国連は、気候変動の原因と対策を、下記のように説明しています。
「産業革命以後、地球全体の気温は上昇を続けている。その大きな原因は、化石燃料を燃やすことによって空気中のCO2が増え、温室効果が生まれたことである。このままでは大変なことになる。そこで各国に呼びかけて、CO2の排出を減らす取り組みを行う」

国連は「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」を作り、現在197か国が署名しています。そして気温上昇を、産業革命前から2度上がったところで止めよう、出来れば1.5度上昇のところで抑えよう、としています。

これを実現するための具体策として、「2050年にはCO2排出をゼロにしよう」という具体的な目標が出てきました。光合成などによってCO2が自然に減少する量まで排出量を抑え、結果的に大気中のCO2が増えない状態にしようということです。

産業革命後の200年で気温が上がっているのは事実です。この気候変動問題が出てきた時は、「地球は温暖化していない」とか、「CO2が原因ではない」という学説が多く出ていました。しかし今では、「地球は温暖化している、CO2の増加も原因の一つだ」という説が多数派になっています。

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