天皇陛下も、ご自分の気持ちを述べられたら良い

日本国憲法は、国民が主権者だと規定しています。何人かの学者や政治家は、天皇陛下のご存在が国民主権と抵触すると考え、できれば否定したいと考えているようです。しかし、多くの日本人も天皇陛下を敬愛しているので、積極的に否定できないようです。

天皇陛下は「象徴」であると憲法で規定されているので、この規定を正当化するためには、「天皇陛下は、昔から象徴として存在しておられた」ということにしなければなりません。そこで、大日本帝国憲法下でも天皇陛下は政治にタッチしておられなかった、というストーリーを作ったわけです。わたしもこの話を信じていました。

『昭和天皇独白録』を読んで、日本人が憲法の規定する自由・平等の重要性を実感できずに、国民主権とか民主主義という外形にこだわっていることを、改めて感じました。また昭和天皇が、日本に対する責任感を強く持っておられたことが、よく分かりました。

今の日本では、天皇陛下は政治に口を出されてはならない、と考えられています。私もこの考え方にあながち反対ではありません。しかし天皇陛下も日本を想う気持ちをお持ちのはずで、そこまで遠慮なさることはありません。

具体的な政治のことは内閣や国会に任せるとしても、日本を豊かで安全な国にしている誠の考え方や人間と人間との助け合いに関して、積極的にご発言されれば良い、と私は考えています。また政治的な事柄に関しても、誠との関係でご感想を述べられたら良いとも思います。

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