日本人は正義の押し売りをしない

日本の偏向したマスコミも香港問題を一応は報道していたので、一般の日本人も大きな関心を寄せていました。特に周庭(アグネス・チョウ)という日本語のうまい可愛い女子大生が人気を集めました。

しかし日本は欧米と違って、香港民主化運動に対する支援活動は低調でした。政府も欧米の抗議活動に付き合って緩い対応をしただけです。この違いが、Freedomと誠の違いなのです。これは中国の内政問題であり、日本が口を出すべきことではない、と日本人は正しく判断しました。神道から生まれた誠には、Freedomのような自分の方から相手に対して宗教や価値観を押し売りするという発想はありません。

一部の日本人だけが、アメリカや西欧諸国と一緒になって中国政府に対して厳しい制裁を行うべきだと主張していました。これはFreedomの考え方に基づいているのではなく、大乗仏教の発想から来たものです。

大乗仏教は個性を認めず、人間はみな同じだ、と考えます。 この大乗仏教の発想から、日本人は民族の違いや文化の違いなどもなく、みんな同じことを考えている、と思い込んでいます。だから、日本人も漢人もウイグル人も同じように扱おうとするのです。

しかしこのような大乗仏教の発想は、出家した僧侶の発想で「浮世離れ」した非常に特殊なものです。その点、神道には出家という制度はなく、現実社会の視点を持っており、「違うものは違う」という判断ができます。日本人は、神道から生まれた誠の考え方で現実社会を判断するべきです。

誠とFreedomは似ている考え方ですが、違う部分もあります。自国に関係のないことに関して、わざわざ欧米諸国と歩調を合わせて介入をする必要はありません。

中国は、知的財産権の侵害やハニートラップや賄賂を通じての政治工作などを世界中の国に行っており、日本も被害を受けています。日本自体が被害を受けているのだからこのような共通の侵害に対して、欧米諸国と歩調を合わせて対抗すれば済む話です。

香港の「民主化運動」には、自分たちの特権を守ろうとしているという側面があります。また香港の一国二制度が廃止されたことで日本の国益が大きく損なわれることはありません。さらには、誠には外国に自分たちの正義を押し売りする、という発想はありません。日本は香港問題に口を出すべきではないのです。

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