孫文は日本を裏切った

中国の政治運動を不注意に支援すると、日本の国益を害する恐れがあります。その良い実例が孫文です。かつて日本は、中国の「民主化運動」を手助けしてえらい目に遭いました。

1911年に中国で辛亥革命が起こり、清王朝が倒れて中華民国が出来ました。この時の革命運動側の幹部の一人が孫文でした。

孫文は、ハワイで教育を受けて国際感覚が豊かだったので、革命組織の中で主として外国からの資金集めや広報活動を行っていました。孫文の居心地が良かったのが日本でした。頭山満という支那浪人のボスのような人物から支援を受け、東京を活動の拠点にしました。

そして日本政府や有志から莫大な資金援助を引き出すことに成功しました。中国が革命によって近代化したら、欧米列強と対抗するのに力強い味方になる、と多くの日本人は考えたからです。このような考え方を「大アジア主義」と言います。

孫文は個人プレイが多くて革命仲間と折り合いが悪く、仲間外れにされていました。辛亥革命が起きた時はアメリカにいて、新聞を見て、辛亥革命が起きたことを知ったほどです。

革命が起きた後、孫文は中華民国の臨時総統になりましたが、別に彼に信望が集まったからではありません。革命派は地域的な軍閥の集まりで、互いに派閥抗争をしていました。そこで仕方なく、派閥を持つほどの勢力がないので派閥に中立的で、外国でも有名だった孫文を飾りに使っただけです。

結局、孫文がリーダーだった国民党は、日本と敵対するようになり、ソ連に近づいていきました。孫文の後継者だった蒋介石は、日本と戦争をした人物です。日本では孫文を尊敬している人が多いですが、本当は頼りにならない人物でした。

このような過去の実績を踏まえると、今の香港民主化を支援することが日本の国益にかなうのか、大いに疑問です。そもそも、香港が民主化することによって、日本に何の利益があるのでしょう。

私は「誠主義」を提唱し、「誠及びFreedomのどちらの考え方もない国々とは、必要最小限の関係しか持たない」ということを主張しています。中国人は誠とFreedomのどちらの考え方も持っていません。それは香港の住民も同じです。

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