香港の住民は、中国人を仲間だと考えなかった

中国共産党政府が、50年間は香港の体制を維持するというイギリスとの協定を破って一国二制度を廃止しようとした時、香港の住民はこれに反発しました。その時に彼らは、アメリカやイギリスなどの外国には助けを求めました。アメリカやイギリスは、Freedomのためなら熱心に支援してくれるからです。

しかし香港の住民は、北京や上海の住民に呼びかけて、「共に民主化のために戦おう」とは呼びかけませんでした。北京や上海の住民が、自分たちももっていない香港の特権を守るために戦うわけがありません。

また、すべての中国人に、「共に民主化のために戦おう」とも呼びかけませんでした。中国人には仲間どうしで助け合おうというFreedomや誠の考え方がないので、呼びかけても効果がないからです。

結局、香港の住民たちは中国全体を民主化しようとは考えず、香港を独立させようとしています。つまり彼らは、同じ中国人を仲間だとは思わず、自分たちの特権を維持しようとしただけです。これはFreedomの考え方ではありません。

香港の住民がFreedomを求めているわけではないということは、クーリエ・ジャポンに載った小さな事件を見ても分かります。日本のモロゾフという有名な洋菓子の会社は、香港に現地法人を作っています。連日のデモで香港モロゾフの業績が悪化し生活も不便になったので、香港モロゾフの日本人社長は、匿名でSNSにデモへの不満を書きました。

そうしたら、香港の「民主派」はその人物を特定し非難を浴びせて、日本のモロゾフが彼を更迭するまで中傷を止めませんでした。Freedom(自由)を求めているはずの勢力が、「言論の自由」という当然のことを理解していなかったのです。

イギリスは、1997年に香港を返還する際に、「50年間は、一国二制度を維持する」という協定を中国と締結しました。その協定を20年ぐらいで破られたので、当事者であるイギリスが怒り香港の民主化を支援するのは当然です。

しかしアメリカは、この協定と無関係なのに、香港の民主化を熱烈に支援しています。当事者でもないのに、他国の国内問題に口を出すのは、内政干渉です。

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