北朝鮮の支配層は、南北の統一を望んでいない

文在寅は敗戦革命を起こして南朝鮮を共産化し南北を統一しようとしている、と私は考えています。ではその計画は実現するでしょうか。私は失敗すると思います。いま情勢は激しく動いており、今の段階で確定的な予想などできるはずがありません。ただ、彼の目的を妨げる要素がかなり多いです。

まず、朝鮮は歴史的に見て、南北が統一されていた時期が短く、むしろ分裂しているのが常態なのです。朝鮮半島に国家群が生まれたのは4世紀で、それから1700年ほどが経過していますが、国土がまともに統一されていた期間は、500年ぐらいしかありません。

そもそも北と南は種族が違います。北は満州系の狩猟民(女真人)ですが、南は農耕民であり、基礎となる文化が違うのです。種族的な違いはあらゆるところで見られます。まず言葉が違います。

朝鮮人には「李」という苗字が多いですが、これを北朝鮮では「リ」と発音します。三代目の金正恩の妻は李雪主ですが、「リ・ソルジュ」と発音します。また金正恩によって粛清された軍人に李英浩がいますが、「リ・ヨンホ」と発音します。

これに対して南朝鮮では、「李」を「イ」と発音します。悪名高い大統領に李承晩がいますが、「イ・スンマン」と発音します。サムスンの副会長の李在鎔は、「イ・ジェヨン」です。このように南と北では文化が相当違うので、南北の朝鮮人が本当に統一を望んでいるかは極めて疑問です。朝鮮半島の歴史については、後ほど、詳しく説明します。

また、北朝鮮のいまの独裁者である金正恩及び彼を取り巻いている特権階級が南北の統一を望んでいないことは、ほぼ確実です。

北朝鮮の金王朝は、金一族の支配を継続させることを最優先の政策としています。そのために、国民が金一族を敬愛するように徹底的に教育をしています。たとえ金正恩が統一朝鮮の首領になったとしても、南朝鮮人の高齢層は北朝鮮への敵対心を植え付けられているので、彼らの忠誠を獲得することはできず、国が崩壊するだけでしょう。

北朝鮮の特権階級は、首領様からスイス製の高級時計やベンツをプレゼントされ、それらの特権と引き換えに金一族に忠誠を誓ってきました。もしも朝鮮が統一されれば、その特権を失うでしょう。

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