文在寅は、自国の防衛力を弱体化させようとしている

今年の8月22日に文在寅は、GSOMIAの破棄を日本に通告してきました。そしてその2日後の24日に北朝鮮は二基のミサイルを発射しました。日本はこのミサイル発射を南朝鮮より30分早く察知しました。日本が軍事衛星を7基持っているのに対し南朝鮮はゼロなので、北朝鮮がミサイル発射したことを瞬時に知ることが出来ず、落下地点も予測できないのです。

要するに、GSOMIAは日本には不要ですが、南朝鮮にとっては必要不可欠です。だから文在寅は、これを破棄して自国の防衛力を弱めようとしたのです。

GSOMIAは、日本と南朝鮮の間の協定で、アメリカには関係が無いはずです。しかも、南朝鮮が持っている軍事機密など、アメリカにとっても大した価値はありません。しかし、アメリカは南朝鮮が日本との間のGSOMIA協定を破棄したことに激怒しています。

それは、日本と南朝鮮との軍事的な協力関係がアメリカの世界戦略の中に組み込まれているからです。南朝鮮が日本との間のGSOMIAを廃棄したということは、南朝鮮がアメリカの世界戦略に対して背を向けたということです。実質的にアメリカが被害を受けたというのではなく、南朝鮮の国家の姿勢そのものが気に入らなかったわけです。

8月30日に、文在寅は、在韓米軍基地26カ所を早期に返還せよとアメリカに要求しました。これらは、今は基地として使用されておらずいずれ南朝鮮に返却されることになっているのですが、その時期を早くせよと要求したのです。

米軍がこれらの跡地を南朝鮮に返却しなかったのは、北朝鮮軍が攻め込んできたときに、これらの跡地を陣地として使うためでした。そのために施設や建屋はそのまま残しています。文在寅としては、北朝鮮とは連邦国家を作るのだから戦争にはならない、これらの陣地も不要のはずだ、ということでしょう。

南朝鮮を守ってきた在韓米軍はもはや不要だと述べたに等しく、「アメリカ軍ははやく朝鮮から出ていけ」と喧嘩を売っているわけです。そして南朝鮮を軍事的にも弱体化させ不安定化しようとしています。

これまでの説明で、文在寅大統領は敗戦革命を起こそうとしている、という私の見方をある程度ご理解いただけたと思います。歴史的に見ても、極端な政治勢力がわざと自国を弱体化・不安定化させて改革・革命を強引に行おうとした史実は、まま見受けられます。

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