日本人は、天皇陛下を中心とした大きな家に所属している

それぞれの日本人が小さな家に分かれて所属しているにもかかわらず、同胞意識を持っていて互いに助け合っているのは、天皇陛下のご存在も大きく影響しています。

神社は、共に働いている人たちを守る神様です。自宅近くに八幡神社(源氏の氏神とされています)や春日神社(藤原氏の氏神とされています)があれば、日本人は自分が源氏や藤原氏の血筋であるか否かに頓着なくお参りします。

それは氏神というのがもともと、特定の血族を守る神様ではなく、共に働いている家を守る神様だからです。「氏」という漢字は、もともとは地域社会を意味しました。共に働いている人たちを守るのが氏神様だという考え方は、今でも日本に根付いています。敷地内や社屋の屋上に小さな神社を祀っている企業が多いことでもそれが分かります。

神社に祀られている神は様々ですが、その神様はどこかで皇室のご先祖である天照大神に繋がっています。例えば、八幡神社の祭神は第15代の応神天皇ですから、この神社の神様は天照大神の子孫です。

春日神社の祭神は、武甕槌命・経津主命・天児屋根命とその妻の4柱です。武甕槌命は天照大神の甥です。経津主命はよく分からないのですが天照大神の家来のようです。天児屋根命は天照大神の家来で藤原氏の先祖です。つまり春日神社の祭神はみな、天照大神の配下です。

一方、天皇陛下はそのお体の中に天照大神の魂を宿しており、天照大神の代理人というべきご存在です。つまり日本中の神社の神様は、天皇陛下の統制下にあります。

神道は、天照大神と天皇陛下を中心とした神々のネットワークです。従って日本人は、家の近くの神社の神様を通して、日本全体を包含する大きな家の構成員です。日本人が互いに同胞意識を持ち助け合うのは、天皇陛下のご存在の故なのです。

敗戦時、多くの日本の指導者は何とかして天皇陛下の地位を守ろうとしました。また今でも社会の指導的な地位にある多くの人が、天皇陛下のご存在をありがたいことだと思っています。それは神がかりからではなく、長年の人生経験を通じて、天皇陛下のご存在が日本人を結束させていることを実感しているからです。

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