日本には昔から自由・平等があった、と世界に向けて宣伝すべき

欧米から人種差別をされて対等な同盟関係を作れないならば、欧米以外の国は約束を守らず日本の同盟国とはなりえないので、日本は孤立してしまいます。日本が弱小で無視できる存在であれば、世界の片隅でひっそりと生き残ることも可能かもしれません。しかし日本は人口も経済力も、アメリカやEUの三分の一で、無視されるには大きすぎます。

こういう事態が起こるのを避けるためには、日本は自分の国をもっと正確に知ってもらう努力を、世界に向けて行っていかなければならない、と考えます。

ごく一部の知日派を除いて、欧米人は日本のことを良く知らず、日本人と他のアジア人が全く違うということもよく分かっていないようです。「クールジャパン」などと言って、日本人は少し違うようだと感じている程度です。日本自身も「アジアの一員」などと言って、他のアジア諸国との違いをはっきりと認識していません。

そもそも日本政府自身が、「日本は、自由・平等といった普遍的価値を共有する」と言って価値観外交を展開しています。欧米人は、自由や平等は自分たちが作り出した価値観で、キリスト教が背景にあることを知っています。だから日本政府が「自由・平等という普遍的価値観を共有する」と言っているのを聞くと、「日本は自分たちの価値観を借用している」と思ってしまいます。もっとも重要な価値を自ら作れない日本を、欧米人は心底から信用するでしょうか。

アジアの国のほとんどが憲法で自由と平等を国民に保障していますが、表看板として借用しているだけで、本当はそのような考え方はありません。日本もそのような国のひとつなのだ、と思われるのが関の山です。

「日本人の心の中には、昔から自由や平等と実質的に同じ考えがあったのだ。だから日本はアジアで唯一近代国家を作ることができ、経済的にも発展しているのだ」ということを欧米人に分からせ、日本を信用させることが、大切なのです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする