10月に行われた衆議院議員で、共産党は大幅に議席を減らしました。(選挙前21議席 → 選挙後12議席)。多くの人は、共産党の実力を大したことはないと考えていますが、私は、共産党は意外にしぶといのではないか、と感じています。
西暦 1990年 2004年 2012年 2014年 2017年
党員数(万人) 46 40 32 31 30
赤旗発行部数(万部)289 173 130 124 113
国会議員数(人) 30 18 14 32 35 → 26
1990年はソ連が崩壊した年で、それ以後共産主義に対する信頼がガタ減りし、世界中で共産党の凋落が始まりました。日本共産党も例外ではなく、党員数・赤旗発行部数・国会議員数も順調に減っていました。ところが2012年を境に、国会議員数だけは増加していました。それが今回の選挙で少し戻りましたが、2012年の最低水準にまでは戻っていません。
2012年は、民主党が選挙に惨敗して、政権を失い野党に転落した年です。民主党のあまりの「浮世離れ」ぶりに愛想を尽かした票の一部が、2014年の選挙で日本共産党に回ったわけです。今回の選挙では、希望の党と立憲民主党という新しい政党が出来たので、自民党嫌いの票がそっちに流れたことが共産党に不利に働きました。
二つの新しい政党のボロが表面化したら、共産党の人気が復活するかもしれません。また将来AIの進展によって失業者が増えたり格差が拡大したら、共産主義に魅力を感じる人が増えるかもしれません。
戦後の日本共産党の主張は何度か変わり、決して一貫していないのですが、民進党のような「浮世離れ」したことばかり言っているという印象もありません。では日本共産党は、現実的なことを主張している政党なのでしょうか? その辺を知りたいと思い、今頃になって共産主義を勉強しなおしてみました。