陸軍主流が、ソ連容認派になった
前回述べたように、ソ連から出た大金は、紆余曲折を経て日本陸軍の中枢に渡りました。彼らはこの金がソ連から出たことを知っていたわけですから、ソ連...
前回述べたように、ソ連から出た大金は、紆余曲折を経て日本陸軍の中枢に渡りました。彼らはこの金がソ連から出たことを知っていたわけですから、ソ連...
前回は、昭和初期の青年将校の多くが社会主義化したということを説明しました。これから青年将校だけでなく階級の高い年配の軍人も社会主義化した、という話をします。
2・26事件を起こした青年将校たちは、北一輝を指導者に仰いでいました。彼は、大企業の国有化に踏み込んだりして国家が国民を統制しようとしており、社会主義者です。
軍隊では、上官の命令には絶対的に従わなければなりません。そのために軍人は「自由主義」を毛嫌いしました。
金本位制に復帰すると、強烈なデフレになります。昭和5年に行った金本位制復帰政策により日本はすごい不況になり、社会主義の勢力が増大しました。
昭和初期の日本の支配層が、「アメリカ好き」と「アメリカ嫌い」に分かれ始めました。この「アメリカ好き」と「アメリカ嫌い」の対立が次第に深刻になっていったのです。
ハーディング大統領は日英を離間させて、状況をアメリカに有利なように変えようとしました。イギリスは第一次世界大戦の折にアメリカから巨額の借金をしていたので、アメリカの主張に従うしかありませんでした。
第二次世界大戦になるような状況をはじめに作ったのはアメリカのウィルソン大統領だ、と考えることができます。彼は第一次世界大戦の講和会議を主導し...
社会主義的な考えを持つ軍人や官僚などは、組織の中に紛れ込んだソ連のスパイに操られて、知らず知らずのうちに日本をアメリカとの戦争に引っ張っていきました。
FBIのフーバー長官は、ソ連の工作員には五種類ある、と言っています。