アメリカ映画がつまらなくなった
もともとアメリカ映画には「ハッピーエンド」のものが多いのですが、後の時代になると、「ダメ人間が一大奮起をして頑張り、最後は社会的に成功する」というワンパターンばかりです。
もともとアメリカ映画には「ハッピーエンド」のものが多いのですが、後の時代になると、「ダメ人間が一大奮起をして頑張り、最後は社会的に成功する」というワンパターンばかりです。
大覚醒を担った巡回説教師は、集まった信者の献金によって生活していました。従って人々の求める内容を話さなければ、生活が成り立ちません。この巡回説教師の系譜から今のメガ・チャーチが生まれてきました。アメリカのキリスト教の伝道は、かなりビジネス化が進んでいるようです。
アメリカのキリスト教を語る時に、よく「モンキー・トライアル(進化論裁判)」のことが言われます。ダーウィンが唱えた進化論は、人間はサルから進化...
1960年代にテレビが普及してきた時、礼拝の様子をテレビで放映する教会が現れました。するとそれまで地元の教会に通っていた信者が、テレビ放映をしている教会に集まってきました。
第一次大覚醒運動が起きた1730年代のアメリカは、マスメディアの成長期でした。印刷所が増えて、日刊誌や週刊誌がぞくぞくと発行されました。マサチューセッツ州の本屋の数は、40年間で4倍に増えたそうです。
州立の立派な教会の牧師の説教は、総じて面白くありませんでした。また、このような教会は昔からその町に定住している信者たちをもっぱら相手にしていて、新しく町にやってきた移民たちのことをあまり考えていませんでした。見知らぬ土地にやってきて不安でいっぱいだった移民にとって、既存の州立教会は敷居が高かったのです。新しくやってきた移民の宗教的ニーズを満たしたのは、巡回説教師でした。
州立教会のプロテスタントの牧師たちは、ラテン語などを引用して格調の高い説教をすることを心がけました。また時間の長い説教をすることが良いと考えられていたため、5時間ぐらい説教が続くこともしばしばあったようです。
植民地時代のアメリカでは、社会的に活躍したいのであれば、心からの悔い改めをして教会から立派な信仰を持っていると認定され、堅信礼を受けて正式な教会員になる必要がありました。
プロテスタントはこの「幼児洗礼」に反発しましたが、幼児洗礼を頑固に認めないと別の問題が発生します。キリスト教では洗礼を受けて信者にならなければ、絶対に天国に行けません。乳幼児死亡率が高かった時代には大問題です。
1730年代に入って、アメリカで大覚醒(Great awakening)という強烈なキリスト教再興運動が起きました。牧師の説教を聞いている最中に大勢の信者がいきなり泣き叫びだして自分の罪を告白し、悔い改めを誓うという異様なことが起きたのです。