野党は、浮世離れしている

日本の野党が浮世離れしているために、二大政党制がうまく機能していません。この原因も、日本のマスコミが「国家は悪いことをする。だから国家が強力になってはならない。軍隊を持ってはならない」と主張するようになったのと全く同じ理由からです。

かつての社会党や民主党などの野党は、「自国の国益を主張して周辺諸国と摩擦を起こしてはならない。軍隊を持ってはならない」と主張し、国民の信頼を失って消えていきました。国民がこれらの政党を見放したのは、その政策が浮世離れしていたからです。

彼らは大乗仏教の教えの通りに、「社会に留まっている日本人は、欲望に執着している未熟な人たちである。このような日本人が集まって国家を作っているのだから、日本は悪いことをする」と考えていました。

そして現実の社会や国家を良くしようというのではなく、みんなそろって極楽浄土に行くことを夢見ていました。極楽浄土には争いも戦争も無く、みんなが仲良く暮らしているのです。まさに浮世離れしているのです。浮世とは現実社会のことで、浮世のことよりも極楽浄土のことばかりを考える態度を「浮世離れ」と言います。

社会党や民主党の人たちは、「自分たちは多少なりとも社会主義の考え方を採用している」と考えていたようですが、それは誤解で彼らは社会主義とは無縁です。社会主義は共産主義とは違い、軍隊を持たないとか国益を否定するような考えはありません。それは西欧の社会主義政党の政策を見ればわかります。

社会主義は宗教の価値を認めず、「宗教はアヘンだ」という態度をとっているのが主流です。だから日本の社会党や民主党の人たちも神道や皇室に好意を持っていません。戦前の日本は神道の考え方によって国家の構造を作り上げていたので、彼らは神道を危険なものだと考えているのです。

彼らは、自分たちは宗教の影響から完全に脱していると考えているようですが、自分たちが大乗仏教の影響を強く受けていることに気づいていません。

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