批判的人種理論は、アメリカの士官学校でも教えられています。このような士官学校の実態を、宇宙軍に所属するマシュー・ローマイヤー―中佐が、『Irresistible Revolution(抵抗できない革命)』という本を出版し、さらにラジオ番組でその本を宣伝しました。その結果、彼は解任されました。
アメリカ軍が共産主義化していることに対して、将軍たちも憂慮しています。124人の退役した将軍たちが、5月11日に、手紙をバイデン大統領に送りました。そこには、下記のようなことが書かれています。この件については、以前も取り上げました。
「アメリカの憲法は全面的な攻撃を受けている。2020年に行われた大統領選挙は、アメリカ国民の意向を反映した公正なものではなかった。民主党がアメリカの政治を行うようになってから、アメリカは急速に左傾化し、社会主義とマルクス主義者が支配する全体主義の方向に向かっている。アメリカは、1776年以来最大の国家の危機に直面している。」
制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長は、士官学校で批判的人種理論を教育している事を擁護して、次のように言っています。「リーダーは理解することが重要です。私は毛沢東を読み、カール・マルクスを読み、レーニンを読みましたが、それは私を共産主義者にしていません。いま社会で起きていることを将来の軍幹部が学んでなにが悪いのですか」
マーク・ミリーは、自分では共産主義者ではないと言っていますが、私が見たところでは共産主義者かあるいはそのシンパのように見えます。彼はトランプ大統領や国防長官の了解を得ずに、中国人民解放軍の李作成連合参謀部長に勝手に2回電話しました。
1回目は大統領選挙の3日前の昨年10月30日でした。中国軍のトップはアメリカが中国を攻撃すると思っていたようです。そこでミリーは李作成に、「アメリカは中国を攻撃しない。もし攻撃するときは、事前に連絡する」と彼を安心させました。
1月6日に議会がバイデン大統領の当選を宣言したあと、群衆が議事堂内に乱入するという騒動が起きました。その2日後の1月8日に、ミリーは李作成に2回目の電話をして、「アメリカは安定している」と言って、彼を安心させました。
敵対している国の軍隊の最高幹部に対して、大統領の了解を得ずに自国の軍隊の内情を通報するというのは、これはもう国家反逆罪です。
このような事実から分かることは、ミリーが中国共産党に親しみを持っているということです。また、白人が有色人種を差別するような国の体制を守る必要はない、と考えているということです。