朝鮮は、「日本が帝国を称するのはけしからん」と怒りだした

清は、欧米列強が勝手に決めた「日本は帝国である」という国際的約束事に納得しませんでしたが、受け入れました。支那は昔から、「支那のみが文明国であり周辺国はみな野蛮国だ」という「華夷秩序」を主張し、それを力で以て周辺国に強制していました。隋や唐は、支那の皇帝に敬意を払わない高句麗に対しては、軍事力を行使して従わせようとまでしました。

従って支那は、「国際的約束事」を相手国に強制するには力が必要だということを承知していました。そして19世紀後半の現状では、支那製の「華夷秩序」を欧米や日本に強制することはできない、という現実的な判断ができたのです。

清と対照的なのが李氏朝鮮でした。日本は維新の直後に天皇陛下の使者を何度も朝鮮に派遣し、天皇陛下を主権者とする新しい体制ができたことを報告しました。そうしたら朝鮮側は、勅書に「皇」や「勅」の字が使ってあるのはけしからん、これらの字を使えるのは支那の皇帝だけだ、と怒りだしたのです。使者に立った日本人はみなひどい扱いを受けました。朝鮮国王の実父で実権握っていた大院君は「日本は夷狄になった。日本人に交わる者は死刑にする」という布告を出したほどです。

朝鮮は自力で「華夷秩序」という国際的約束事を主張したことはなく、支那の力を背景にしていただけです。自分で情報を収集し、自力でどこまでできるかを判断する姿勢がないので、相手の言葉に反応するだけで、現実を考えません。

朝鮮では未だに「天皇陛下」とは言わずに、「日王」と呼んでいます。今年の2月に朝鮮の国会議長の文喜相が、天皇陛下に関して失礼な発言をしたことはみなさんもご承知でしょう。テレビなどでは、「天皇陛下が慰安婦だったおばさんの手を取って、本当にすまなかったね、と言えばすべては解決する」と発言したように伝えられています。

ところが録音された発言を厳密に訳すると、「天皇陛下が」ではなく「あのおじさんが」と言っているのです。公式の場では、ごく普通の人に対しても「おじさん」などとは言いません。それを他国の元首に対して「おじさん」と呼んでいるわけで、日本のテレビ局も「これはまずい」と思ったからわざと「誤訳(意訳)」をしたわけです。

事実を正確に報道しない日本のマスコミにも問題がありますが、このような発言に対して謝罪を要求するだけで事実を明らかにしない日本政府の態度も問題です。

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