自虐教育の洗脳度合いは、世代によって違う

私が子供の頃、学校で「戦前の日本はひどかった。戦争ばかりしていたし、軍隊は反乱を起こして首相を殺すし、自由はなかった」と散々聞かされました(私は1950年、年号でいえば昭和25年生まれです)。新聞でもテレビでも同じようなことばかり聞かされるので、私たちの同世代は相当洗脳されています。

アメリカ占領軍が実施したWar Guilt Information Program(戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための宣伝計画)によってこのような洗脳が始まりましたが、アメリカが日本を占領していたのは7年間だけで、その後日本は独立を回復しました。

独立後の日本は占領軍の命令に従う必要はなかったはずですが、日教組やマスコミは占領軍が残した施策をそのまま継続して自虐教育を行いました。これらの組織の幹部は、敗戦時に少なくとも30~40歳代で判断力も出来上がっていましたから、この洗脳計画の内容のほとんどがでっちあげだと分かっていたはずです。それにもかかわらず彼らが自虐教育を止めなかったのは、校長先生や編集長になるためにはこのような態度が必要だったという理由が大きいと思います。

このような洗脳の効果は、世代によってばらつきがあります。私の親世代(大正生まれ)は、大東亜戦争が始まった時はすでに20歳代で教育を終えていました。従って洗脳はされていないのですが、軍隊で上官に殴られ戦後のひどい生活を体験しています。彼らは「負け戦をやったのがいかん」と考えていて、戦争中の日本に批判的です。司馬遼太郎や山本七平がこの世代です。

戦争中にテーンエイジャーだった世代(三島由紀夫、石原慎太郎など)は、戦後の洗脳教育をおかしいと思うだけの免疫力をすでに持っていて、現実を平明にみる目を備えることができました。

その下の小学校からずっと自虐教育を受けた世代(今の70歳代~50歳代)が、いちばん洗脳されています。私もこの世代に属しています。

ところがこれより若い世代になると、自虐教育を受けているということでは同じであるのにもかかわらず、洗脳の度合いが少ないのです。