アメリカ占領軍のWar Guilt Information Program(戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための宣伝計画)やそれと同じような日教組やマスコミが行った自虐教育を日本人は受け続けていますが、世代によって洗脳の程度が違います。
それは、自虐教育の目的とそういう教育を受けた日本人の受け取り方にずれがあったことが一因です。自虐教育の目的は「日本はこれだけ悪いことをした」という罪悪感を日本人に植え付けることでした。
ところが私の親世代以上の年齢の日本人は、現実に戦争を経験していますが、悪いことを実際に自分たちがやったという覚えがないのです。親や親せきの話を聞いても、「徴兵されて兵舎で上官に殴られた」「ラバウルの戦地に行ったが、食うものがなくて苦労した」「B29が空から焼夷弾を落として周囲が焼け野原になった」「戦後は孤児が上野にたむろしていて食物をねだられ、困った」「パンパン(米兵用娼婦)がたくさんいた」など、苦労話しか出てきません。
「日本軍は散々悪いことをしたと学校やマスコミは言うが、広島長崎に原爆を落としたり都市を無差別に空襲したりして、アメリカの方がよほど悪いことをした」、と親世代は思っていました。このようなことを公の場でいうとかえって非難を浴びるので、不満を訴えることもできませんでした。
結局、「勝てば官軍、負ければ賊軍」「負け戦だけは二度と経験したくない」というのが親世代の感想で、我々子供世代もそのように聞かされました。我々の世代に「戦争反対」「再軍備反対」を主張する人が多いのはこういう理由です。強くなった日本軍がまた悪いことをすると本気で思っている人たちは、ごく少数だと思います。
我々の子供世代はすでに30歳代になっていますが、負け戦による苦労を知りません。そういう彼らに「日本軍は悪いことをした」などと教えても、うるさいだけなのです。また最近は、本当のことを書いている本などが多く出ているので、自虐教育が信用を失いつつあります。