中国の豪州経済制裁が空振り

オーストラリアは、中国を怒らして経済的報復を受けるのを承知の上で、新型コロナウイルスの発生源を特定するために国際的な調査団を中国に派遣すべきだと主張し、ウイグルへのジェノサイド認定をしました。案の定、中国は2020年5月からオーストラリアに対して経済制裁を行いました。ところがオーストラリア経済は、元気が良いままなのです。

2020年のGDP成長率
オーストラリア  ▲1.1%
アメリカ             ▲3.5%
日本                ▲4.8%
イギリス            ▲9.9%
ドイツ                ▲4.9%
フランス              ▲8.2%
韓国                   ▲1.0%
台湾                      3.1%

新型コロナウイルスの影響でさすがにオーストリア経済のGDPも前年比マイナスになりましたが、主要国に比べて非常に元気が良いです。

中国は石炭の輸入をストップすればオーストラリアは降参するだろうと考えて、石炭の輸入を禁止しました。自国民が冬の暖房が出来ず寒い思いをすることには何の配慮もせず、愛国心を強制したのです。その結果、確かにオーストラリアの石炭の中国向け輸出は激減しましたが、他国向けの石炭輸出が増加しました。

また中国はオーストラリアから多量の鉄鉱石を輸入しました。中国は今でもかなりの製品をオーストラリアから買い続けています。経済は生き物ですから、必要なものは買わなければならないのです。

さらに国際的な資源価格の上昇という追い風にも恵まれ、パンデミックと中国からの嫌がらせをはねのけることができたのです。結局、中国は経済制裁をちらつかせて他国を脅かしてきましたが、これがこけおどしであることが、世界中に明らかになりました。

かえって中国が石炭不足になって火力発電所の操業ができず、大停電が起きています。

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