アメリカで新しい人種理論が拡散中

アメリカで、「批判的人種理論」という人種差別に対する理論が激しい議論を呼んでいます。この理論は、白人の有色人種に対する差別をなくすことを目的とするものですが、その反面、この考え方自体が人種差別であるというややこしい理論です。

自分と違う人種を見ると違和感を持つのは当然で、そこから人種による差別が起こります。これは人間の本性です。ところが民族によって、人種差別する程度に違いがあります。

日本人は異人種をそれほど差別しませんが、中国人や朝鮮人は異人種、特に黒人を激しく差別します。日本人は大乗仏教の影響で、どの人間も本当は仏様でありみんな同じだ、と考えます。ところが、中国と朝鮮では仏教は衰えていて日本ほどの影響力がありません。儒教は文明人である自分たちと野蛮人とを厳しく区別するので、この影響から人種差別をします。

アメリカ人は白人の中でも特に激しく人種差別をしており、人種差別がアメリカ社会の最大の特徴です。多くのアメリカ人はこの問題を解決しようと努力していますが、そのためにかえって社会が分断されているような状況にもなっています。

アメリカの人種差別は下記のように変遷しています。
1,原住民のインディアンを土地から追い出し、アフリカの黒人奴隷を買ってアメリカに連れてきて、アメリカで働かせた(植民地時代 ~ 南北戦争)

2,奴隷制度を廃止したが、選挙権を与えないなどの実質的な差別は続いた(南北戦争 ~ 1960年代)

3,肌の違いを認めないことで、差別をなくそうとした(1960年代 ~ )
これは「色盲政策」ともいわれる「リベラル派」の考え方で、最近まではアメリカの主流でした。色盲政策は、「有色人種は能力が劣っていると考えるのは間違いであり、肌の色の違いに関係なくそれぞれの人間を個別に評価すべきだ」という考え方です。

4,批判的人種理論(1980年代に起こり、いま急激に勢力が増している)

「批判的人種理論」というのは、「人種差別は社会制度になっている。だから白人優先の社会制度を変えなければならない。そのためには白人の思想改造をまずはしなければならない」という過激な思想です。

この考え方は色盲政策とは違って、人種差別は実際に存在する、と考え、その上でどうすべきか、を考えています。実は、この批判的人種理論は共産主義理論です。いまアメリカ社会は、共産主義化しつつあるのです。

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