アメリカの人種差別は、彼らが作り出した問題

アメリカでは、白人が移住してきて以来今まで、人種問題がずっと大問題であり続けました。黒人奴隷制度を廃止するか否かで内乱が起き、62万人の死者を出しました。また、日本人移民を人種差別し、その結果大東亜戦争を引き起こしました。

1960年代以降、アメリカ人は人種問題を解決しようと努力を重ねてきたので、人種問題はやがてなくなるのではないか、とも思えた時もありました。しかし、ここにきてまた人種差別問題が復活してきました。アメリカ人の70%は白人なので、当面は有色人種がアメリカを支配する、という事態にはなりそうもありません。しかし、有色人種の方が出生率が高いし、合法・非合法の有色人種の移民が増えているので、将来的に数が逆転するでしょう。

アメリカの人種差別問題は、今後どのような方向に向かっていくのか分かりません。ただ、これからもどんどん問題が大きくなっていくという予想はできます。アメリカの人種問題は、インドのカースト制度と少し似ています。3000年前に白人のアーリア人がインドに攻め込み、黒人種のドラビタ人を奴隷にしました。この奴隷が長い歴史の間に奴隷身分を脱して下層人になったことで、いまのカースト制度ができました。アメリカがこのようなことになる可能性もあります。

われわれ日本人にとっては、アメリカの人種問題は、基本的には対岸の火事です。独立したころのアメリカの人口は250万人ぐらいでした。それから250年間に様々な素性の移民を受け入れ、黒人の奴隷を輸入し、人口が130倍ぐらいになりました。

将来どのようなことになるかを考えず、無秩序に移民を受け入れたためにこのような事態になったわけで、いわばアメリカ人の自業所得です。文化的な伝統も言葉も違う雑多な移民を結束させるには、キリスト教の信仰は役に立ったと思います。そのキリスト教が人種差別を煽るという皮肉なことになったわけです。

アメリカの人種問題は、日本人にとっては基本的に対岸の火事です。しかし、この問題の本質を理解せず、不用意に対応すると、巨大な火の粉が飛んできます。また、アメリカの流行は日本でも流行ります。批判的人種理論はマルクスの共産主義理論から来ています。そのために、一部の日本人が担いで日本を混乱させる危険性もあります。

このようなことから、アメリカの人種差別、その裏返しの批判的人種理論を今から理解しておくことが必要だと考えます。

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