イエス・キリストを信じれば良い、というのが最も重要な教義

ユダヤ教は、「人間が神の定めた律法を守るなら、神も人間を守ってやる」という神と人との約束を基にしてできています。ところが人間が律法を守らないので神が怒り、神と人間の関係は次第に険悪になっていきました。

そこにイエス・キリストが現れて、神と人の間を仲介しようとしたのです。突然イエスと名乗る男が現れ、「オレが神と人との間を仲介する」と言い出したので、従来のユダヤ教の指導者たちは、「なんだコイツは」と怒りました。

ユダヤ教の教えには、神の言葉を人間に伝える「預言者」という存在はありましたが、神と人間を仲介するような存在を認めていません。そこでユダヤ教の指導者たちは、イエスをインチキ宗教の教祖だとして、はりつけにして殺しました。

キリスト教徒は、イエス・キリストが十字架ではりつけになっている像を大事にしています。それは、「イエス様は天国でゆっくりしていてもよかったのに、わざわざ地上に下りてきて、神と人との仲介者となり、人間たちに律法の守り方を教えて下さった。このためにイエス様は死刑になることをもいとわなかった。ありがたい、ありがたい」という気持ちからです。

イエス・キリストが人間に教えた秘訣とは、「私を信じなさい」ということです。イエス・キリストは神様の信頼が非常に篤いので、神はイエスの言うことなら何でも聞きます。人間がイエス・キリストをいちずに信じたら、イエス・キリストはその人間を神様に推薦します。そうしたら、神様はその人間に自分の魂の一部を分け与え、それを風に載せて人間に送り届けます。神様が分け与えた魂のことを「聖霊」と言います。

風によって運ばれた聖霊は、人間の魂にくっつきます。そうなると人間の魂が浄められ、正しくなります。その結果、正しい心を持った人間は、律法を守ることができるのです。イエス・キリストが人間に教えたのは、このような「人間の心を正しくする方法」でした。なお、神、イエス・キリスト、聖霊を「三位一体」と言い、キリスト教の重要な教義です。

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