女性はローマ教皇になれない

イエス・キリストは、独身のままはりつけになって亡くなったので、子孫を残していません。しかしカトリックは、ローマ教皇をイエス・キリストの精神的な後継者だと考えており、神から選ばれた特別の男子のみがローマ教皇になり神の代理人になることができる、という考えを維持しています。

イエス・キリストの家系は絶えているので、神がその後継者であるローマ教皇をその都度指名している、という考え方なのです。ローマ教皇が亡くなると、新しい教皇を選ぶために、枢機卿という高位の聖職者が集まってコンクラーベという教皇選出会議を開きます。

枢機卿の投票で多数票を獲得した者が教皇に選ばれるので、一見すると人間が教皇を選んでいるように見えます。しかしこれは、神が次期教皇に票が集まるように仕向けて教皇に当選させた、と考えるべきなのです。

ちょうど日本人が神社でおみくじを引くのと同じ考え方です。一見、人間がおみくじを引いているように見えますが、神様がそのおみくじが出るように仕向けたのだ、と日本人は考えています。

日本の天皇陛下は、ニニギのミコトと神武天皇の男系の子孫です。そしてイエス・キリストは、アブラハムとダビデ王の男系の子孫です。両者とも、神と特別の関係を持つ人物は特定の偉人の男系の子孫だ、という同じ考え方です。

ローマ教皇も若干の修正をしていますが、基本的には同じ考え方です。女性もローマ教皇になれるようにしようという意見はカトリックの中でも少数派で、多くの信者はこの意見を非常識だと考えています。日本の女系天皇容認論もこれと同じで、多くの日本人にとって非常識なのです。

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