英国国教会の首長

エリザベス女王を始めとした王室のメンバーや政治家たちは、ダイアナ妃がイスラム教徒のエジプト人と結婚する、と思っていました。これがどういうことなのか、分かる日本人は少ないと思います。

イスラム教徒は異教徒と結婚できないので、ダイアナ妃は結婚するためにイスラム教に改宗しなければなりません。ダイアナ妃の長男のウイリアム王子は、やがてはイギリスの国王になります。つまり、イギリス国王の母親がイスラム教徒だ、という事態が起きるのです。

大多数のイギリス人は、英国国教会というキリスト教の宗派の信者ですが、イギリス国王がその首長になっています。ローマ教皇がカトリックの首長で、信者に対して絶大な権威を持っています。それと同じく、イギリス国王はイギリス人に対して絶大な宗教的権威を持っているのです。

従ってイギリス国王は、人の模範となるべき敬虔なキリスト教徒でなければなりません。その母親がイスラム教徒では、国がもたないのです。

イギリス王室の主要メンバー(エリザベス女王、その夫のエディンバラ公、長男のチャールズ王太子)の中でエディンバラ公が一番冷静で有能な方のようです。その彼が、ダイアナ妃暗殺を決断し、陸軍保安部に命令した、とジョン・ホプキンスが死ぬ直前に告白しました。

エディンバラ公がダイアナ妃暗殺を命令したのか、本当のところは私にも分かりません。しかし多くの暗殺説の中で、一番筋が通っています。「イギリスにも信仰の自由があるはずだ。ダイアナ妃も幸せな人生をおくる権利がある」という意見をもちろん理解できます。

しかしキリスト教は、「人はそれぞれ、神から役目を与えられている」と考えます。そしてその役目から外れたことを行う自由など無い、と考えます。地位が高くなるほど自由が制限されるのです。

ダイアナ妃の事件は、日本の女系天皇容認説と、本質的なところが同じです。「男女同権、人はそれぞれ幸せになる権利がある」という考え方は大事です。同時に、人はそれぞれの役目を背負っている、というのも大事な考え方です。

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