イギリスのチャールズ王太子の妻で後に離婚したダイアナ妃は、1997年8月にパリで交通事故に遭い、36歳で亡くなりました。亡くなった当初から、これは事故に見せかけた暗殺ではないのか、といううがった意見が多くありました。
この事故から20年経った今年、「自分がダイアナ妃を暗殺した」という新しい証言が出てきました。この証言をしたのはジョン・ホプキンスで、彼は英国軍保安部所属の暗殺要員でした。医者に余命数週間と宣告され、このような告白をしたわけです。
エディンバラ公(エリザベス女王の夫で、ダイアナ妃は彼の嫁にあたる)がホプキンスに直接、「ダイアナ妃を殺せ」と命令したそうです。ロシアのプーチン大統領も、「イギリス王室がダイアナ妃を殺したことを知っているぞ」、とイギリス政府を脅かしているそうです。
いろいろな者が暗殺説を唱えているので、私も少し資料を漁ってみました。結局、彼女が暗殺されたのか否かはわかりませんでしたが、ポール・バレル著『ダイアナ妃 遺された秘密』が参考になりました。
バレルはエリザベス女王付の従僕でしたが、チャールズ王太子が結婚する際に、チャールズ王太子夫婦の執事になりました。20年間にわたり王室の生活を見てきたので、王家の中の人間関係を良く知っています。
バレルは、チャールズ王太子のことを「非常に細かく、杓子定規な男だ」と書いていてあまり好きではなかったようですが、ダイアナ妃のことは魅力的な女性だと思っていたようです。
チャールズ王太子夫婦の両方とも愛人を作って、夫婦仲が悪くなっていきました。バレルは両方の秘密を知っていたので、チャールズもダイアナもバレルを味方に引き入れようとしていました。夫婦の板挟みになって彼は苦労しましたが、執事を首にもならずにうまく処理したので、それなりに有能な人物のようです。
ダイアナ妃の離婚後は、バレルは彼女の執事になりました。そして、王室やマスコミの嫌がらせからダイアナ妃を守り抜いた「忠臣」になりました。