ダイアナ妃は不幸な家庭に育ったため、愛情をコントロールできなかった

ポール・バレル著『ダイアナ妃 遺された秘密』読むと分かりますが、夫のチャールズも妻のダイアナも育ちは良いがごく普通の人物です。

ダイアナ妃の実家は、スペンサー伯爵家という名門ですが、両親が離婚しており、彼女の子供時代はそれほど幸せではなかったようです。ダイアナ妃は弟とも仲が悪く、愛情に飢えながら育ちました。

そのため、彼女は大人になっても、同性の友人や異性の彼氏にのめり込んで「愛情」を求めてさまよっている感じです。地雷の被害者や貧困に悩んでいる人たちへの同情にも似たような感情を感じます。その一方で、政治にはほとんど関心を示していません。

彼女はものごとを深く考える習慣を身に付けることがなかったため、学校の成績も悪かったそうです。対人関係を愛情で判断して、社会常識に反することをよくやっていました。

「ダイアナ妃はイギリス王室が陰でいろいろ悪いことをしているのを知って、それをばらすぞと王室を脅かしたから、殺された」などという説もありますが、彼女の性格からして、そんなことは考えにくいです。

離婚の際には1700万ポンド(30億円)の慰謝料を受け取っているので、金には全く困っていません。そもそも、彼女の長男はいずれはイギリス王になるわけですから、王室を脅かしたり評判を悪くしたりしたら、息子のために良くありません。

このようなわけで、彼女の方から王室に喧嘩を売ったということは、考えられません。しかし、彼女の行動が非常に軽率なので王室が怒った、ということは十分考えられます。

私は、『ダイアナ妃 遺された秘密』を読んで、イギリス王室が彼女を殺そうとまで考える動機なら十分ある、と思いました。

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