日本人は言葉のトリックに引っかかって、悪いことをした、と思い込まされている

日本基督教団は、「日本は罪を犯した」と言っています。ところがその罪がどういう内容なのか、一切説明がありません。実は、キリスト教が「罪」という言葉を使う場合、我々日本人が考える「罪」とは意味が違います。

聖書の原典はギリシャ語で書かれています。その中の「ハマルティア」という言葉を日本人は、「罪」と訳しました。この言葉は、「よそ見していたので、矢を的から外してしまった」というのがもともとの意味です。キリスト教徒は、神様の教えを絶えず心に留めてそれを守っていかなければならないのですが、それを怠って他のことに気をとられ、教えに反することをやった時に「罪」になります。

つまり「日本は罪を犯した」とは、「キリスト教の教えに従わなかった」という意味なのです。日本人のほとんどはキリスト教徒ではありませんから、キリスト教の神様の教えを守らないのは、当たり前です。

要するに日本基督教団は、「日本人の大多数は異教徒だ。ごく少数(人口の0.3%)のプロテスタントは、数による力で押し切られてしまった。ごめんなさい」と言っているのです。さらに言うと、「日本人が、キリスト教を信じていないのが悪い」ということです。

日本のキリスト教徒の中でも「罪」の正しい意味を知っているのは、ごく少数です。だから牧師が信者に対して「我々は罪を犯した」というと、ほとんどの信者は「日本は悪いことをしたのだ」と思ってしまいます。

ましてやキリスト教のことなど何も知らない普通の日本人は、「今度の戦争では、日本は散々悪いことをしたのだな」と素直に受け取ってしまうのです。キリスト教の教会は、信者や一般の日本人の誤解を解こうとせず、罪悪感を積極的に植え付けようとしています。

占領軍が実施したWar Guilt Information Program(戦争で罪を犯したという気持ちを日本人に植え付ける政策)も、このような考え方が背景にあります。

日本人はこのような言葉のトリックに引っかかり、「日本は戦争で悪いことをした」と思い込まされているのです。

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