スリランカ人不法入国者の死亡で騒動

入管法の改正案の成立が、見送られました。野党やマスコミの反対運動が盛り上がった裏には、スリランカ人の不法滞在者が亡くなったという事件と国連人権理事会の介入があります。

2月19日 菅内閣が入管法改正案を閣議決定
3月6日  スリランカ人不法滞在者が入管の収容施設で死亡
3月31日 国連の人権委員会の特別報告者が、日本政府に入管法改正案の再検討を求める
4月16日 国会審議入り
5月18日 政府は、今国会での成立を断念

名古屋の出入国管理局で収容中だったスリランカ女性のウィシュマ・サンダマリさん(33)が、3月6日に、消化器系の病気で亡くなりました。

朝日新聞や毎日新聞などのマスコミは、この事件の経緯を次のように説明しています。

彼女は日本語教師になることを夢見て来日し、日本語学校に入学した。しかし同居していた男性の暴力を受け、そのうちに学校に来なくなり授業料を滞納して、日本語学校を除籍された。

出入国管理局は彼女を不法滞在者として収容していたが、非常に狭い場所でそこに長期間留めておいた。劣悪な環境なので消化器系の病気になったが、出入国管理事務所は、適切な治療を行わなかったので、結果彼女は亡くなった。

スリランカにいた遺族が日本にやってきて、出入国管理局の「非人道的扱い」を非難した。菅首相は被害者の遺族にお悔やみを言った。法務大臣は当初は被害者の遺族に面会しないと言っていたが、最終的に面会し、被害者に寄り添う、という発言をした。

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