いろいろな自由がある

欧米には、さまざまな自由の考え方がありますが、どれも「イエス・キリストと同じ正しい心で判断したことなら、社会のルールを無視して行っても良い」という考えから派生しました。

1、消極的自由
言論の自由、職業選択の自由、信仰の自由などを指します
外部の圧力に対して抵抗する自由という意味から、「消極的自由」と言われています
特に信仰の自由は、さまざまな自由の解釈の基になった自由で、戦争や内乱の原因になりました。当初はプロテスタントの信仰に限定されていたが、その後しだいに範囲を広げ、今ではあらゆる宗教を対象としています

2、積極的自由
人種差別・宗教差別や欧米列強の植民地獲得政策・不平等条約などの基になった自由の一つの解釈です。
イエス・キリストと同じ心を持てない劣等な人間には自由はない、と考えます。
彼らに対しては教育的見地から、奴隷労働などを強制するべきだ、と考えます
非キリスト教社会に対して押しつけがましいことから、積極的自由とも言われています
「アメリカは善意の押し売りをする」とよく言われるのは、アメリカ人がこの自由の考えを強く持っているからです

3、経済的自由
人が欲しがるものを適正な価格で売るのは、隣人愛の行為である、という考え方です。
「正しいことを行うのだから、その障害になる規制は破ってよい」と考えることから、産業構造の変革が肯定され、その結果産業革命が起きました

日本人は、自由とは消極的自由のことだと狭く解釈しています。そのために、欧米人の行動を、十分に理解できません。

トランプさんの選挙中の演説は、アメリカ国民の心にあるさまざまな自由に訴えかけたものであるため、あれほど支持をひろげました。ところがそれが分からない日本人記者は、無邪気に「暴言」だとし、選挙予報を見事に外し、恥をかきました。

日本人の自由に対する考え方には、もう一つの問題があります。消極的自由には、「イエス・キリストと同じ正しい心から出てきた行為にのみ自由が認められる」という制約があることを知らないのです。

そのために「自由のはきちがえ」という現象が多く生まれています。それは、日本人の考える自由が仏教の思想から出ているからです。

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